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シニアの講師と子供達にインタビューする山口キャスター |
自宅などをオフィスにして、1人で仕事をするスタイル、「SOHO」という言葉がありますが、
高齢社会を迎え、「シニアSOHO」が注目されています。
東京・三鷹市では、5年前に「シニアSOHO普及サロン三鷹」というNPO法人が誕生、パソコンを教える仕事などを請け負っています。
誕生のきっかけは、定年退職を前にして、ある大学の同窓生でパソコンの勉強会を始めたこと。勉強会のメンバーは、「なにかやりたい」「何か役に立つことをしたい」という意欲に加え、様々な能力や趣味、人脈を持っていたので、それを生かす場として生まれました。会員はおよそ280人。これから定年を迎える若い人も加わって、平均年齢は57歳です。
具体的な仕事は、パソコン講座の開催の他、パソコンの出張サポートやホームページの作成、小学校のネット事業の支援等々。仕事の発注や提案があると、その仕事をしたい会員がグループを作って、料金や宣伝、営業方法などを自分たちで決めます。売り上げがあれば、15パーセントをNPOに納め、残りが、会員の収入や経費になります。
8月上旬に行われたパソコンの無料体験教室には親子連れが大勢訪れ、シニアの講師が、子供達にパソコンのゲームや暑中見舞いの葉書の作り方を教えていました。山口智子・情報キャスターが話を聞きますと、「いろんな人と接触するし、結構新しいことがどんどんあるので、挑戦する楽しさがある」「サラリーマン時代と違って、愚痴をこぼしながらお酒を飲むことがなくなった」といった声。サラリーマン時代は付き合いのなかった地元の人とも、仕事を通じて楽しい出会いがあるようです。
三鷹だけでなく、全国に広がりつつある「シニアSOHO」、これからさらに増えるシニア世代の「やる気」を育て、生かしてくれる可能性を持っているようです。