
少年院にいる少年少女達に、悩み事や将来のことで相談に乗り、助言したり指導をするボランティアがあります。落語家の桂才賀師匠はこの「少年院篤志面接委員」を20年間務めています。
沖縄の少年院を慰問したのがきっかけで、全国各地の少年院を回るようになった才賀師匠、慰問は20年間で1000回を越えました。そして面接委員としても声がかかり、引き受けるようになったのです。
才賀師匠は、「落語家の弟子になる前に、自衛隊に3年間入隊した」話や、「カーレースの審判員を務めた」話など、少年達が興味を惹かれる話から入り、徐々に相談に乗ったり、落語を披露したりします。「兄貴的な感覚でいるところ」が、少年達が心を開いて、悩みをうち明けたりする理由のようです。
その才賀師匠、少年達と付き合ううちに気づいたのは、今の親や先生達が、少年達を上手く「叱る」ことができず、ただただ「怒ってばかり」で、結局見放してしまっているということ。「子供を叱れない大人達へ」という本も出版しています。
放送直後の5月10日には品川区で、「少年院面接委員が語る現代青少年の心」と題して、東京都など主催、(財)東京都人権啓発センター協賛で才賀師匠が講演、満席の聴衆に「どうやったら子供をうまく叱ることができるのか?」語りかけました。