2014年7月7日(月)よる8時スタート ※初回は2時間スペシャル よる7時より放送!
社内報「あおぞら」編集部員が足繁く通うほか、物語の重要な場面の舞台としても登場する喫茶室「睡蓮」。その店内には、ドラマ『ペテロの葬列』の物語を暗示する絵画が飾られています。そこで、劇中に印象的に映し込まれる絵画のあれこれを紹介していきましょう。
横たわる女性の前に立ちはばかる化け物……その表情こそ窺えませんが、一見するだけでこの化け物の暴力性を感じさせる絵は、詩人でもあり銅版画職人でもあるイギリスのウィリアム・ブレイクによる水彩画です。
劇中のナレーションにあった通り、聖書のある場面をモチーフに描かれたものですが、その背景を知らなければ、虐げられた女性と、それを支配しようとする男(化け物)の姿を描いているように感じてしまうはず。
この男の暴力的なイメージは、長谷川京子さんが演じる間野が、元夫から受けていたDVや千葉哲也さん演じる井手によるセクハラを暗示させるものです。なお、井手の暴走は今後もエスカレートし杉村にも飛び火するので、これからの展開に注目してください。
この絵についてもう少し紹介すると、「新約聖書」の中の「ヨハネの黙示録」第十二章の一節をモチーフに描かれたもので、子供を宿した女性の前に七つの頭と十の角を持つ赤い龍が現れ、生まれてくる子供を食ってしまおうと待ち構えている場面だそうです。
ちなみに、生まれた子供は神のもとへと引き上げられ、産んだ女性も神が用意した場所へと逃げられたと書かれています。また、この女性は聖母マリア、生まれた子供はキリストを表しているといい、赤い龍は、その当時にキリスト教を迫害していたローマ帝国を表しているといわれています。