番組ラインナップ

ニュースの視点
事件・事故や政局、環境や教育問題、経済の動向から国際政治まで・・・。
限られた時間では、伝えきれない事実や真実、捉え方があります。

「ニュースの視点」では、時事問題の中から毎日一つのテーマを絞り、
時にはゲストや専門家を招いたり、現場から生中継を繋いだり、
ニュースバードのキャスターが、政治部、経済部、社会部、
海外特派員などの現役記者や解説委員と共に、ニュースの本質に迫ります。

2012年4月26日放送

#1617「波紋を広げる石原都知事の“尖閣購入”発言」

ゲスト:東海大学海洋学部教授 山田吉彦 氏
キャスター:汾陽麻衣

【テーマ】
「尖閣諸島を東京都が買い取る」。米・ワシントンでの石原知事の突然の発言に、大きな波紋が広がった。石原知事が「買い取り」を表明したのは、尖閣諸島のうち魚釣島、北小島、南小島の3つの島。これらは現在、個人が所有しているが、国と賃貸借契約の切れる来年4月にも地権者から買い取ることで基本合意したことを明らかにした。尖閣諸島をめぐっては、日本政府は「日本固有の領土であり、領土問題は存在しない」との立場をとっているが、2010年の漁船衝突事件以降も中国の漁船や監視船が頻繁に領海侵犯・違法操業を繰り返している。今回の石原知事の発言は日中間の新たな火種となってしまうのか。

【放送後記】
このタイミングでの公表、そして米・ワシントンという場所を選んだ発表は、山田教授によると、国際社会を通じた中国側への牽制や地権者との契約時期などを踏まえた「非常に緻密に練り上げた計画」ではないかとのことでした。ただ、尖閣3島の「適正価格」は10億円から15億円程との見方もあり、決して安くはない額の税金が投入される可能性もあります。石原知事には今後、都民や議会へのきちんとした説明責任が求められます。また、山田教授は「日本は世界屈指の海洋国家でありながら、海や島々に対する意識があまり高くはない」ともおっしゃっていました。尖閣諸島に限らず、普段から海底資源や美しい自然が残されているこれらの魅力に、私たち日本人はもっと注目すべきなのではないでしょうか。(汾陽麻衣)
放送内容画像

2012年4月25日放送

#1616 「有罪か 無罪か 小沢元代表にあす判決」

解説:編集主幹 神田和則
キャスター:笹岡樹里

【テーマ】
資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、収支報告書にウソの記載をしたとして、政治資金規正法違反の罪に問われた民主党・小沢一郎元代表に対する判決が、あす(26日)午前10時に東京地裁で言い渡される。市民が参加する検察審査会の議決をもとに強制起訴された元代表にどんな判断が下るのか?去年10月から16回に及んだ公判を振り返りながら判決の注目点を整理した。

【放送後記】
一貫して無罪を主張する小沢元代表と、主要な直接証拠を失ってもなお間接証拠を基に小沢氏の関与を主張している検察官役指定弁護士側。番組では6か月に及ぶ裁判を振りましたが、東京地裁はあす、小沢元代表にどのような判決を言い渡すのでしょうか?そして、その決定は今後の政治にどのような影響を与えるのでしょうか?「小沢裁判」を通して、改めて「政治と金」を巡る政治家のかかわり方や責任をどう問うべきなのか?考えさせられるものになったと感じました。(笹岡樹里)
放送内容画像

2012年4月24日放送

#1615 「太陽極域磁場の反転を捉えた 〜太陽の4重極構造とは〜」

ゲスト:理化学研究所 塩田大幸 博士
キャスター:松澤千晶

【テーマ】
磁石のS極とN極がひっくり返るような磁場の反転が、太陽の北極で起きつつあることを国立天文台と理化学研究所を中心とするチームが観測し、発表した。通常は同時に反転すると見られていた南極の磁場に変化の兆しはなく、過去に地球が寒冷化した時期の太陽の状況と似てくる可能性があるという。太陽の磁場、極性の反転、それを捉えた太陽観測衛星「ひので」の観測精度などについて聞いた。
放送内容画像

2012年4月23日放送

#1614 「浅間山荘事件から40年・後〜連合赤軍化する現在日本〜」

ゲスト:元連合赤軍メンバー 植垣康博さん
ゲスト:一水会顧問 鈴木邦男さん
キャスター:松澤千晶

【テーマ】
1972年に起きた「あさま山荘事件」。連合赤軍の若者たちは、立てこもる前に「総括」という「自己批判」を仲間に迫り、リンチを加えた末に12名を殺害していたことが、後に明らかになり世間を震撼させた。この事件を機に学生運動は完全に勢いを失った。なぜ仲間を殺害するに至ったのか。彼らが目指した「革命」とは。そして、今の若者たちが感じている「生きづらさ」とのつながりは。

【放送後記】
あさま山荘事件から40年。あの事件を経て今の若い世代はどうあるべきか考える必要があります。政治運動、権力闘争という考えは今の時代とはかけ離れているかもしれませんが、ジェネレーションギャップという言葉で片付けられるものではないと思います。総括というな名のもとに仲間内で批判を重ね、リンチを繰り返したことは、決して肯定できるものではありません。しかし、ここから学ばなければいけないことはたくさんあります。元連合赤軍の植垣康博さんは、「やってはいけないことを知ること」、一水会代表の鈴木邦男さんは、「異なるなものを排除するのではなく、認め合うべきだ」と話していました。これからの日本を担う若い世代は、組織に従うだけでなく、そろそろ、自身で物事を判断して動くべきなのかもしれないと感じました。(松澤千晶)
放送内容画像

2012年4月19日放送

#1613 「木嶋被告に死刑判決 〜過去最長の裁判員裁判〜」

解説:社会部 井桁永介
キャスター:汾陽麻衣

【テーマ】
首都圏で起きた連続不審死事件の裁判員裁判で13日判決が下った。3人の殺害について一貫して無罪を主張してきた木嶋佳苗被告に対しさいたま地裁は「いずれの事件も被告が犯人と優に認められる」として木嶋被告に死刑を言い渡した。直接的な証拠がないため、裁判員にとって難しい判断を迫られた今回の裁判、初公判から取材を重ねた記者は何を見、何を考えたのか。

【放送後記】
首都圏の連続不審死事件の裁判員裁判で被告に死刑判決が言い渡されました。今回は直接的な証拠がない中で、法律のプロではない裁判員が重い判決を下すという非常に難しいケースの裁判。しかも100日間という長期間に渡る審理で、裁判員の負担は非常に重いものだったと考えられます。「状況証拠がほとんどで、パズルを組み合わせ判断に至った」という裁判員の言葉が、この裁判を象徴しているかのようでした。事件を担当してきた井桁記者は裁判を追う中で、ひとつひとつの証言や説明が非常に分かりやすく、事件を整理する事が出来た裁判だったと話しました。今回の裁判は、今後の裁判員制度の可能性と課題を明確にしたのかもしれません。(汾陽麻衣)
放送内容画像

2012年4月18日放送

#1612 「外国人介護福祉士」

解説:解説委員 牧嶋博子 (厚労省担当)
キャスター:笹岡樹里

【テーマ】
経済連携協定=EPAに基づいて、インドネシアとフィリピンから来日した介護福祉士の候補生95人が今年初めて国家試験に挑戦し、うち36人が合格した。合格率は37.9%、厚労省では「予想よりかなり高かった」と評価しているが、高いとはいえ全体(63.9%)の半分でしかない。2025年には、現在より90万人もの新たな人材が必要とされる介護福祉士。その担い手として期待されている「外国人介護福祉士」をとりまく問題点を考えた。

【放送後記】
番組で紹介した、介護福祉士の国家資格に見事合格したインドネシア人、ムシャルさんの喜びの表情を見ると、限られた期間の中で大変努力して日本語や介護の勉強をされたことが伝わってきました。番組で、厚生労働省担当の牧嶋解説委員は、この制度について各省の考えの違いを指摘しました。経産省は「EPA協定によって輸出を促したい」、外務省は「外貨獲得を狙う各国の要望を受け入るため」、厚労省は「日本人介護福祉士の人手不足解消のためでなく特例」というように、政府内の意思統一ができておらず、制度自体が曖昧だと指摘していました。やる気や熱意がある外国人候補生たちが、この曖昧な制度に翻弄されている姿を見ると残念でなりません。また、このことが受け入れ施設の減少に繋がっているのだと感じました。介護福祉士の人材不足解消のためにも外国人は日本の介護現場に携わって欲しいと思いますが、そのためにはまず現状の介護現場について様々な議論を重ねる必要があると感じました。(笹岡樹里)
放送内容画像

2012年4月17日放送

#1611 「教訓を胸に 〜被害からみえてくる防災へのヒント〜」

VTR出演: JNN三陸臨時支局長 福島隆史
キャスター:八木ひとみ
キャスター:松澤千晶

【テーマ】
東日本大震災から1年、今回の被害から防災対策の見直しが進められている。次に起こる巨大地震で多くの犠牲者や同じような被害を出さないために・・・。ニュースバードの八木キャスターが、TBS災害担当でJNN三陸臨時支局・福島支局長と被災地を歩き、さまざまな事例から教訓を得るとともに、今後の防災について考えた。

【放送後記】
今回の取材で実際に被災地に入り、震災発生から1年たった現状に、ただただ呆然とするばかりでした。瓦礫が片付けられ、更地のようになっている地域や逆に、未だに当時のままの状況に置かれている地域もあり受けた被害や地域によって、復興のスピードや今後出てくる課題もさまざまであることを、肌で感じました。また、福島支局長と一緒に被災地を回ることで防災の観点から、震災から学ぶ教訓もあることがわかりました。被害の大きさばかりに着目するだけでなく、後世にこの教訓を伝え、今後の復興に役立てて行くにはどうしたらいいのか?震災発生から1年がたった今、日本全体で考え直さなければならない場面にきていると強く感じた取材となりました。(八木ひとみ)


東日本大震災から一年以上が経ちましたが被災地では未だに痛々しい爪跡が残っています。しかし、その爪跡から学ぶこともあるのではないでしょうか。今回の震災では人や建物の被害だけでなく、防災意識など様々な概念が覆されました。この時代を生きる私達がここから学び、後世に伝えていかなければ、いつかまた同じことが起きてしまうかもしれません。辛いことは忘れるのではなく、しっかりと刻み込んで、幸せへつなげること。あの時の痛みを忘れないことが明日の平穏につながるのかもしれないと感じました。(松澤千晶)
放送内容画像

2012年4月16日放送

♯1610 「坂本龍一が語るポスト3.11」

解説:報道特集 金平茂紀
キャスター:松澤千晶

【テーマ】
東日本大震災と福島第一原発事故を受けて音楽の力で『反原発・非核』を訴えている坂本龍一さんに金平キャスターが直撃。「ポスト3.11」についてゆっくり話を聞きました。

【放送後記】
東日本大震災以降、日本は、私たちは、どうあるべきか。あれほどの災害があったにも関わらず、一年経った今、震災前の日常が戻りつつあることは否めません。それはこれまでの習慣=惰性の成せる業なのでしょう。しかし、確実に2011年3月11日以前の日本に戻ることは出来ず、それを坂本さんと金平キャスターは切断点とお話されていました。切断された以降のこの国のあり方は、これからを担う若い世代に託されています。科学や技術の発達に比べて、倫理観、物事の考え方が進んでいないという今の世代には、とても重いものが課せられているように感じますが、このあたりで今までの考えを切り離して戦後の改革のようなものが必要なのかもしれません。まさに、「どうあるべきか」より、「どうしたいのか」という“イデオロギー”が求められているように感じます。(松澤千晶)
放送内容画像

2012年4月12日放送

#1609 「北朝鮮“ミサイル”問題 〜予告期間入りで高まる緊張〜」

解説:解説・専門記者室 岩城浩幸
キャスター:汾陽麻衣

【テーマ】
北朝鮮が「衛星打ち上げ」と称する事実上の「ミサイル発射実験」。その打ち上げ予告期間(4月12日〜16日)に入った。初日、打ち上げはなかったが、13日以降、いつ発射されてもおかしくない状況が続く。一方、11日の労働党代表者会でキム・ジョンウン氏が「第一書記」という役職に就いた。「総書記」から名前は変わっても事実上、党トップの役職であり、13日に行われる最高人民会議で国防委員長のポストに就けば、3代世襲はほぼ完了することになる。おなじみの「瀬戸際外交」と「3代世襲」。北朝鮮の体制は今後も変わることはないのだろうか。

【放送後記】
北朝鮮の予告期間初日(12日)の“衛星”打ち上げは行われませんでした。国際社会が相次いで非難する中、なぜ北朝鮮は発射を強行しようとするのか。岩城解説委員によると常にアメリカとの交渉の場を求めていること、またキム・ジョンウン体制になっても権力移譲が続いていると国内外に高らかに示す狙いなどがあるとのことです。3年前のように衛星を打ち上げた後、核実験を行うとの見方もあります。ジョンウン体制になっても瀬戸際外交の姿勢を崩さない北朝鮮。今後も巧みな外交戦術に屈することなく、国際社会が常に厳しい目を向け、注視していく必要があります。(汾陽麻衣)
放送内容画像

2012年4月10日放送

#1608 イランの核問題と鳩山外交

ゲスト:日本エネルギー経済研究所 田中浩一郎 氏
キャスター:松澤千晶

【テーマ】
イランの核問題をめぐり、国連安全保障理事会常任理事国にドイツを加えた6カ国とイランとの協議が4月14日にトルコ・イスタンブールで再開される見通しとなった。アメリカなどは、イラン側にウラン濃縮を放棄するよう迫るとみられ、協議は難航することも予想される。 果たしてこの会合の場でイランの核問題は進展するのだろうか。また、こうした中、鳩山由紀夫元総理がイランを訪問し、アハマディネジャド大統領と会談した。周囲の反対を押し切って進めた鳩山氏の「議員外交」に批判が広がっている。

【放送後記】
イランの核問題を巡る動きが長期化しています。場合によっては事態が急速に展開する可能性も出てきている中、イランの核開発疑惑の真相も含め、鳩山元首相のイラン訪問や14日の協議そのものでは解決に導くことは難しいと思われますが、この一連の動きが核問題の事態打開につながることを期待して、今後の動きに注視したいと思います。(松澤千晶)
放送内容画像

2012年4月9日放送

#1607  浅間山荘事件から40年・前 〜警察のあさま事件とは〜

ゲスト:元警察庁 佐々淳行さん
ゲスト:元警察官 上原勉さん
キャスター:松澤千晶

【テーマ】
長野県軽井沢町で連合赤軍のメンバー5人が人質をとって立てこもった「あさま山荘事件」から今年で40年。山荘に強硬突入した2月28日、事件の犠牲者に対する追悼の集いが今年も各地で行われた。日本の治安にとって大きな転換点となったこの事件。10日間の長期戦の末、事件解決のために決死の覚悟で突入した警察官らの思いとは。そして今、この事件から学ぶべきことは何なのか。当時、現場で警備を行った元警察官らを招き考えた。

【放送後記】
あさま山荘事件。若い世代では知らない方もいらっしゃるかもしれません。今から40年前、盛り上がりを見せていた学生運動が下火になりかけた頃に連合赤軍が引き起こした10日間に及ぶ籠城事件です。革命を掲げる若者たちによって結成された連合赤軍という存在自体が現在の私達の感覚では理解し難いものがあります。

命がけの銃撃戦の末、人質救出に成功。
しかし2名の殉職者や重軽傷者が出るなど、犠牲の上に成り立ったものでした。

事件の風化や忘れられることだけを恐れるのではなく、この事件を経て、国民の一人一人が成長しなければならない。誰かが何とかしてくれるという気持ちではなく自分が何とかしなければいけないという気持ちで何事にも望まなければいけないのではないか・・・今回の放送を通して、そして、VTRを見る佐々さんと上原さんの眼差しからそのようなものを強く感じました。(松澤千晶)
放送内容画像

2012年4月5日放送

#1606 北朝鮮の「人工衛星」に迎撃命令 自衛隊は迎撃態勢

解説:解説・専門記者室 巡田忠彦
キャスター:汾陽麻衣

【テーマ】
北朝鮮は先月、4月12日から16日の午前7時から正午までの間に「人工衛星」を打ち上げると国際機関に通告した。これは「人工衛星」と称する北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射実験である。政府は「不測の事態」を想定し、日本の領土・領海に落下する場合に備え、自衛隊法に基づく「破壊措置命令」を発令した。飛行計画ルートに近い沖縄本島や石垣島、宮古島と首都圏3か所に地対空誘導弾「PAC3」を配備し、海上配備型迎撃ミサイル「SM3」を搭載したイージス艦3隻も、東シナ海と日本海に展開する。「不測の事態」も考えられる中、日本の迎撃システムに問題はないのか?今回の迎撃準備の真の狙いは?

【放送後記】
早くて今月12日にも『衛星』を打ち上げるとの予告をしている北朝鮮。キム・ジョンウン氏の体制発足を高らかに示す狙いがあるとの見方もあります。3年前の4月にもキム・ジョンイル総書記体制の下、ミサイルが打ち上げられました。国際社会が非難する中、実験を強行しようとする北朝鮮は瀬戸際外交の姿勢を崩していないようにもみえます。今回の打ち上げは南西方向と公表され、日本政府はミサイルの落下物などを含めた不測の事態に備えて、沖縄地方にイージス艦やPAC3を配備しました。防衛省トップである田中防衛相を始め政府一丸となってこの困難を乗り切るよう、緊張感をもって万一に備えて万全を期してほしいところです。また拉致問題を含め対北朝鮮政策として野田政権の手腕も試されているのではないでしょうか。(汾陽麻衣)
放送内容画像

2012年4月4日放送

#1605 ミャンマー民主化路線後の少数民族の現状

ゲスト:ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表 土井香苗 氏
ゲスト:フォトジャーナリスト 久保田弘信 氏
キャスター:笹岡樹里

【テーマ】
今月1日にミャンマーで行われた連邦議会の補欠選で民主化指導者・スー・チーさん率いる野党NLDが圧勝した。知名度を誇るスー・チーさんの国政参加で、民主化に向けた動きが一段と加速する可能性がある一方、ミャンマーに根強く残るのが少数民族をめぐる問題だ。ミャンマーには、約130の少数民族が住んでいると言われているが、その多くが軍政による差別や弾圧を受けてきた。ミャンマーが進める民主化路線は、こうした少数民族を取り巻く環境に変化がもたらすのか。

【放送後記】
ミャンマーに130を超える少数民族がいる事実をご存知でしたか?土井さんの解説にもありましが、「少数民族」とひとくくりに言っても、カチン族やカレン族など、国民として認定されている民族と、ロヒンギャ族など、国民であることすら認められていない民族がいるそうです。そして、彼らは貧困や迫害に苦しめられているのです。民主化の流れが加速するミャンマーですが、「少数民族」を取り残してしまうことのないことが求められます。また番組では、日本の難民受け入れに対する姿勢についても問題となりました。こうした少数民族問題は根強く、複雑な要因が絡み合っているため、「特効薬」はありませんが、国際社会の支援や私たち日本にも求められる役割は大きいと改めて考えさせられました。(笹岡樹里)
放送内容画像

2012年4月3日放送

#1604 「杉並区が学校選択制廃止へ 〜転換点にきた学校選択制〜」

ゲスト:専修大学 嶺井正也 教授
キャスター:松澤千晶

【テーマ】
公立の小中学校を自由に選ぶ「学校選択制」について、杉並区が東京23区内では初めて制度を廃止する方針を決めました。学校が特色を打ち出し、競い合うことで、より良い教育を提供しようと始まったこの制度。本来の教育とは関係のない部分で一部の学校に人気が集中するなど、様々な弊害が生じています。東京・多摩市や群馬県前橋市、長崎市などでも、すでに廃止や見直しが進められている「学校選択制」の現状や今後について考えました。

【放送後記】
東京23区では杉並区が初めて廃止の方針を決めた公立学校の選択性について様々な意見が出ています。選ばれるべく競争によって、より良い学校づくりが進むという考えがある一方で、地域との繋がりが薄くなるなど、教育だけの問題ではないという指摘も出てきています。しかし、ここで重要なのは賛成、反対の議論ではなくより良い教育作りを目指すうえでの方針を打ち出すこと。選ばれる学校が良い、選ばれない学校が悪い、というような相対評価ではなく、絶対評価になるような良い学校作りをして欲しい感じました。(松澤千晶)
放送内容画像

2012年4月2日放送

#1603 中学校での「武道必修化」

ゲスト:武術研究家 甲野善紀 氏
担当キャスター:松澤千晶

【テーマ】
教育基本法に「伝統と文化を尊重する」と明記されていることを踏まえて、今年度から実施されることになった中学での「武道必修化」。しかし生徒の安全管理の問題や、そもそも指導者が武道の経験が不足している場合もあるなど、課題を抱えたまま制度開始となった。武道の必修化によって学べる「伝統と文化」とは一体どのようなものなのか。スポーツや介護などの分野でもその身体操作法が注目されている武術研究家・甲野善紀さんを迎え、必修化される武道の意義・課題について考えた。

【放送後記】
今年度から実施された中学生の「武道必修化」。そもそも武道とはスポーツという枠組みとは異なるものでこれを体育という枠組みに収めてしまうと様々な問題が生じてくるのではないでしょうか。また、いわゆる「現代武道」は、明治以降に西洋化・スポーツ化してしまった武道だという甲野さんの指摘は大変興味深い見解でした。番組内で体験した武術の身体操作法は正確に学ぶと、かなり日常の中で生かしていけるものだと感じました。生きていくために必要だから学びたい、そのような学習体制になることを期待します。(松澤千晶)
放送内容画像
Copyright© 1995-2017, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved. TBSトップページサイトマップ