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番組ラインナップ

今後のラインナップ

  • ★2月8日〜2月12日のテーマ
    再放送: 2月13日(土)21:00〜21:30

    「見方が変わる冬季五輪」
    道具から見る冬スポーツ
  • ★2月15日〜2月19日のテーマ
    再放送: 2月20日(土)21:00〜21:30

    「方言を守れ」
    言葉の多様性の危機
  • ★2月22日〜2月26日のテーマ
    再放送: 2月27日(土)21:00〜21:30

    「本当の国宝の価値」
    文化財保存のために

過去の放送分 バックナンバー

ドクター月尾のプロフィール

1942年 愛知県生まれ。 名古屋大学工学部教授、東京大学工学部教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授などを経て、2002年省外からは初の総務省総務審議官に就任、2003年に辞任。東京大学名誉教授。
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出演:月尾嘉男(東京大学名誉教授)
黒木奈々(TBSニュースバードキャスター)
東大名誉教授、元総務省審議官、ITの伝道師そしてケープホナーと様々な経歴・肩書きを持つ知の巨人・月尾嘉男さんが、現代を賢く生きるための文明論をわかりやすく 語ります。

ドクター月尾・地球の方程式 【次週の放送予定】
第253週「道具から見る冬季オリンピック」

冬季オリンピックはすべての競技で「道具」が使われるため、
夏季に比べて「道具の力」が結果につながる割合が多く、
選手だけでなく、道具を作る側の技術開発競争という一面もあります。
次回は冬季オリンピックの競技を、「道具」を中心に見て行きたいと思います。

2月 8日 「冬季オリンピックの特徴」
2月 9日 「フィギュアスケート靴の秘密」
2月10日 「ウエアから見る冬季オリンピック」
2月11日 「日本の技術がメダルをもたらす」
2月12日 「バンクーバーはここに注目!」

ドクター月尾・地球の方程式
252週「雪とかかわりの深い日本文化」
(10年2/1〜2/5放送)

2月1日 「雪と日本文化」

日本の季節の風物詩を表す言葉に「雪月花」があります。
8世紀の中国の詩人、白居易の詩に出てくる言葉で、
古くから日本でも親しまれてきました。

日本三景 日本三名園

ちなみに日本三景、日本三名園には
それぞれが雪・月・花に対応していると言われていて、
日本三景では「天橋立」、日本三名園では「兼六園」が
「雪」を象徴する景色になっています。

雪にまつわる言葉

日本には外国に比べて「雪」にまつわる言葉も多く、
英語の「SNOW」に関連する言葉の数と比較しても
日本の「雪」にまつわる言葉の方が、4倍も多いそうです。
また、国内だけを見ても雪に関係する方言はさまざまで、
例えば、「雪かき」は北海道では「雪除け」や「雪はね」
秋田では「雪寄せ」石川県では「雪透かし」などとも呼ばれています。
雪はこのように地域によっても、さまざまな形で
日本人の文化に根付いています。

2月2日 「結晶に魅せられて」

「雪の結晶」研究の第一人者、
北海道帝国大学(現北海道大学)の中谷宇吉郎教授が
「数多くの雪の結晶を見てきたが、同じものに出会ったことはない」と
言っている通り、雪の結晶にはさまざまな形があり、
その美しさから多くの人々を魅了してきました。
1610年ごろ、天文学者ヨハネス・ケプラーは、
雪の結晶が六角形であることを世界で初めて気付き、
1630年ごろ、哲学者ルネ・デカルトは六角形の雪の結晶を、
数多くスケッチブックに書き遺したと言われています。
「雪の結晶」研究にもっとも大きな影響を与えたのが
1931年、アメリカの写真家ベントレーが顕微鏡写真で撮影した
2300種の雪の結晶を収めた写真集「Snow Crystals」。
中谷教授も、この写真集に刺激を受けて研究を始めたうちの1人です。
中谷教授は1932年に研究を開始し、5年間にわたる観測で
3000枚の写真を撮り、雪の結晶を分類しました。
1936年には世界で初めて人工的に雪の結晶を作ることに成功。
結晶の形が気温と水蒸気量によって
決まることを明らかにし、世界中の研究者たちを驚かせました。
現在、中谷教授の出身地、石川県の加賀市には
雪の不思議が分かる「中谷宇吉郎 雪の科学館」が作られ、
そこには中谷教授が残した
「雪は天から送られてきた手紙である」という言葉が飾られているそうです。

色紙

2月3日 「雪を利用した伝統文化」

日本には古くから伝わる雪を利用した文化が今も残っています。
例えば、新潟県の名産「小千谷縮」は、
1200年前から織られている日本最古の織物と言われています。
1年の半分近くを雪に覆われていた越後地方では、
昔は、冬の間は農作業ができず、春が来るまで家の中で
「麻布」を織ることが仕事でした。
麻はそのままだとゴワゴワしていて染色も色づきが悪く、
通常は煮たり、洗ったり、干したりと「漂白」する作業が必要になりますが、
小千谷縮はこの「漂白」を「雪さらし」という方法で行います。

雪晒し

「雪さらし」は、雪から蒸発した水分に強い紫外線が当たることで
発生するオゾンによって、麻布を漂白します。
こうした古くからの知恵と伝統が認められ、「小千谷縮」は
ユネスコの無形文化遺産代表リストへの登録が決定されました。
その他、雪を利用した文化に富山県砺波地方のチューリップがあります。

雪に覆われたチューリップ畑 普通のチューリップ畑

砺波地方では秋に球根を植え、
冬の間、雪の下で適度な温度と湿度のもとで育てます。
雪の下は外気に比べると暖かく、0℃前後で推移すると言われていて、
さらに、天敵のアブラムシの発生を抑えることが出来ます。
砺波地方の「日本一のチューリップ」は雪の力の賜物なのです。

2月4日 「雪とともに暮らす」

雪形

こちらは「雪形」と言い、山の斜面にほぼ同時期に同じ形が見え、
昔は農業や種まきを始める目安にされていました。
雪形は全国各地の山々で見られ、
現在では、国際雪形研究会なるものも発足し、
1995年からは会員による雪形ウォッチャーツアーが毎年行われ、
まだ発見されていない「雪形」を発見して楽しんでいます。

雪国の暮らしにおいて、
長い冬の間の食料確保は重要な問題でした。
そこで雪国では「囲う」「乾燥」「塩蔵」などの
保存法が編み出されました。

保存方法

「囲う」とは、大根、にんじん、ごぼうなどのように
雪に強い野菜をそのまま、雪下の土穴や雪室に保存したり
土の中に埋め作ったりして、必要に応じて取り出すことです。
「乾燥」は雪国の乾燥した空気で
わらび、ぜんまい、しいたけなどの野菜を干し、保存食を作ります。
そして「塩蔵」すなわち塩の「漬物」も代表的な保存食です。
このように「雪国」では、先人達の知恵を受け継ぎ、自然と共存し、
雪国独特の文化が生まれてきました。

2月5日 「雪を使って町おこし」

地吹雪体験ツアー

青森県五所川原市で人気の「地吹雪体験ツアー」は
普段は迷惑な地吹雪を観光に活かそうと23年前に始まったもので、
2009年には参加者1万人を突破しました。
雪の降らない台湾などからの外国人の観光客が多いそうです。

雪かき道場

その他、雪を活かした地域活性に「雪かき道場」もあります。
毎年、何人もの高齢者が雪かきの際にケガをしたり、
中には亡くなったりする人も出るということで、
決して簡単で安全ではない雪かきを若い人にも
手伝えるようにと始められました。
初級、中級、上級に分かれ、熟練者から雪かきを学び、
修了すると認定証を受けることができます。

雪合戦

日本発祥のイベントで、海外も話題なのが「雪合戦」。
現在、「yukigassen」として
フィンランド・ノルウェー・スウェーデン・オーストラリア・オランダでも
大会が行われるなど国際スポーツとして発展しています。
昔からある「雪合戦」を、正式ルールを決めて
スポーツにしようと考えたのは北海道壮瞥町の若者たち。
冬に激減する観光客対策で、
「昔の雪遊びの楽しさを、現代に再生しよう」と雪合戦を思いつき、
1989年に第1回昭和新山国際雪合戦を開催。
現在では、壮瞥町の名物になりました。

雪が降ることが当たり前の地域では、雪は迷惑なものかもしれません。
しかし、発想を逆転させ、「雪」を資産と考えて
雪を利用することを考えてみてはどうでしょう。

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