『南極大陸』セリフ紹介

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最終話より

日本学術会議ビル ・ 廊下にて

犬塚
第三次隊って、もう上陸できたんですか?
内海
いや、まだ大陸の手前で氷とブリザードに邪魔されてるらしい
犬塚
じゃあ、最悪また上陸できないってこともあるんですかね?
星野
何とかなりますよ
犬塚
ですけど…
星野
第一次、第二次あっての第三次隊やないですか。日本はもう南極の素人やありまへん。判断の引き出しをぎょうさん持ってますよって

「 宗谷 」  ・ 犬舎にて

千羽鶴を見つけた白崎。

倉持
これ、古館さんのお孫さんたちがリキに作ったんです
白崎
リキの?
倉持
あの子たちにとって、家族みたいなもんなんで
白崎
そうか。細い身体で、頑張って走ってた。そんなリキを、犬たちを、私は裏切ってしまった
倉持
白崎
あの時は、ああするしかなかったと。だが、本当に正しい判断だったのか、今でも時々考えるんだ
倉持
白崎
倉持君、世が明けたら行って来てくれないか?
倉持
えっ?でも、まだ安全圏に入ってないんじゃ?
白崎
今回は守るんじゃなく、攻めようと思う
倉持
白崎
これが、今までやってきた私の判断だ
倉持
はい

学術会議ビル ・ 会議室にて

昭和基地にて8頭の犬の亡骸を発見したこと、生きていたタロとジロに倉持が再会したことを知らされる。

犬塚
(泣いている)
横峰
でも、たぶん、タロとジロだけなんでしょうね
星野
わたしらの仕事はまだ終わってまへん
星野
あの私らの犬たち、みんな必死に生きたんです!わたしらも必死に生きんと!
一同
星野
私らの犬たちに負けんように、これからも、しっかりと生きていきましょうよ
犬塚
一同

『 宗谷 』 と 「 南極大陸 」 海岸沿いの雪原にて

白崎
みなさん、今から我々の尊い仲間たちを、この南極の地で、弔いたいと思います
倉持
倉持です。昨日、基地の前で八頭の仲間たちと一年ぶりに会うことができました。みんな、きれいなまんまの姿だったんですけど、首のところだけが… 真っ赤に擦り切れてて、きっと、何度も何度も鎖で繋がれた首輪を引っ張ったんだと思います。生きようと必死で、最期の最期まで、必死に生きようとしたんだと思います。以前、白崎先生とこんなことを話をしたことがあります。戦後十年、この南極観測が『諦めなかった日本』の象徴になってくれればいいと。けど、諦めなかったのは、僕らではなくて、彼らだったんだと思います。なので、最後まで諦めなかった仲間たちには、この南極で日本の南極観測隊をずっとずっと…見守ってもらおうと思います
白崎
日本の南極観測の新たな道を切り開いてくれた尊い仲間たちの魂に、敬礼
一同
(敬礼)
倉持
(敬礼)

1頭1頭、棺を海に沈める倉持。

倉持
生きるからな。お前たちの分まで精一杯生きるからな… 約束する。また会おうな。リキ…絶対にまた会おうな。また笑顔で会おうな。絶対に会おうな。それまで、ちょっとだけ待っててくれ

小学校 ・ 教室にて

晴夫
先生の夢って何?
美雪
先生の夢はね… みんなをちゃんと未来に送り出すことです

京都大学 ・ 教室にて

星野
失敗を恐れたらいかん。人は経験を積むために産まれて来たんです。諦めたらあきまへん、とにかくやってみなはれ

倉持のメッセージ

『 戦後 』 と呼ばれた時代。僕たちは日本の明日を信じて、必死に生きていた。必死に生きていた。生き続け、走り続けることが、僕たちの証だから…。みんなが生きた証だから。生きる。生きる。生きる。生きる。確かに生きていた。僕たちは、明日を信じて… 生きていた。すべてを終えた後、笑って会えることを信じて


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