作品紹介

作品紹介

激動の10世紀、契丹(遼)はモンゴル草原を駆け抜けた。
世界初公開50件。一級文物45件を含む127件を大公開!!

契丹(遼王朝)は10世紀に北アジア草原地帯で生まれた
遊牧民を主体とする強大な王朝です。
滅亡までの200年の間、自身の文化を保持しながらも、
宋をはじめとして周辺諸国との活発な交流を行いました。
本展では契丹で生きた3人のプリンセスに関する遺物を中心に、
約40カ所の契丹遺跡から出土した至宝を一堂に公開いたします。

契丹の初代皇帝と第2第皇帝のもとで活躍した重臣

耶律羽之墓

  • 作品名称:「鳳凰文盤(ほうおうもんばん)」
    年代:10世紀前半  所蔵:内蒙古文物考古研究所

    解説:旋回しながら向かい合う2 羽の鳳凰と唐草をあらわした鍍金銀盤。文様の合間は魚々子(ななこ)とよぶ列点文で充填しています。唐の頃に完成した意匠と技法を継承した契丹金属工芸の粋。

  • 作品名称:「白磁皮嚢壺(はくじひのうこ)」
    年代:10世紀前半  所蔵:内蒙古文物考古研究所

    解説:これは皮嚢壺(ひのうこ)と呼ばれる磁器で、皮袋をかたどったものです。契丹族は馬上で生活する時間が多く、飲料水などを入れたのは携帯用の皮袋でした。皮嚢壺は契丹の陶磁器の代表格ともいえますが、その中でも高さが30センチに迫る名品です。

  • 作品名称:「硯箱・硯(すずりばこ・すずり)」
    年代:10世紀前半  所蔵:内蒙古文物考古研究所

    解説:各部に鍍金を施した印籠蓋造(いんろうぶたづくり)の銀製硯箱(すずりばこ)と石製の硯(すずり)。硯は上面から見て陸から海に向かって幅が狭くなる「風」字形で、硯箱も同様の形状をとっています。