作品紹介

作品紹介 〜3人のプリンセスから見る契丹〜

被葬者の正体をめぐって議論がされていますが、
豪華な副葬品から契丹皇族であることはわかっています。
世界初公開となる副葬品の数々を展示します。

  • 鏡箱・鸚鵡牡丹文鏡
  • 鏡箱・鸚鵡牡丹文鏡

    年代:10世紀前半 所蔵:内蒙古文物考古研究所

    解説:白銅質の鏡と専用の容器。鏡背には大輪の花をくわえて旋回する
    2羽の鸚鵡(おうむ)、その側に2羽の蝶、周囲に遠山を配してあります。
    このような図像は唐の頃に流行したもので、正倉院宝物などにも見出されます。
    表面に「李家供奉」の4字を鋳出してあります。

  • 花文板飾り
  • 花文板飾り

    年代:10世紀前半 所蔵:内蒙古文物考古研究所

    解説:2枚の鍍金銀板をあわせた装飾品。1枚の銀板には牡丹唐草を打ち出し、透彫や鋤彫によって外形を作り、細部を毛彫や蹴彫によって仕上げてあります。もう1枚は本品の枠となるもので、連珠文帯と雲気文を打ち出し、間地を魚々子で充填しています。この2枚の板の間には染織品をはさんでいます。

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    • 下辺には組紐形の房にわかれた垂飾がつき、それぞれに四角錐形の小鐸(しょうたく)を7個吊り下げています。この小鐸は、ひとたび揺れると互いが触れ合い、銀ならではの軽快で澄んだ音を奏でます。