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報道の魂
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2018年5月20日 放送
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「農村に生まれて ~中国の制度に翻弄される子どもたち~」

中国の貧しい農村に住む小学2年生の朗くん。生後数か月の頃、両親が出稼ぎにいき、この8年、離れて暮らしている。両親と会えるのは、春節休みだけだ。

中国では、出稼ぎに出た親と離れて暮らす子どもは「留守児童」と呼ばれ、900万人以上いるとされている。彼らは祖父母らによって育てられているが、犯罪や事故に巻き込まれるケースが後を絶たず、社会問題となっている。

「留守児童」が生まれる背景には中国特有の「戸籍制度」がある。都市への人口集中を回避するため国民を「都市」と「農村」に分け管理するというものだが、戸籍の壁により、農村に生まれた人々は受験や就職、結婚など様々な分野で不利な扱いを受けている。

急速な経済成長を遂げた中国。それを支えてきたのは、農村の安価な労働力だ。だが、成長の恩恵は、農村には届くどころか都市との格差は拡大している。

番組では、朗くんの家族と農村の受験生にスポットをあて、家族で支え合いながら懸命に生きる姿を通して中国社会に厳然と残る「現代の身分制度」の不合理を訴える。


ディレクター:米田佳史(MBS毎日放送報道局)

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