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報道の魂
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2017年5月5日 放送
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「はりぼて 腐敗議会と記者たちの攻防」 (2016年度JNNネットワーク協議会賞受賞作品)

去年、富山市議会で発覚した政務活動費の不正取得問題。最大会派の自民党を中心に14人の市議が相次いで辞職した。辞職ドミノの発端は、「市議会のドン」と呼ばれたベテラン市議の不正を取材で明らかにしたことだった。

取材が始まったのは去年4月。年収約1000万円の議員たちが、月額60万円の議員報酬を月額70万円に引き上げるよう市長に求めたのだ。主導したのは、当時「市議会のドン」と呼ばれ、最大会派自民党の会長だった中川勇市議。取材に中川市議は「次を担う若者が出てこられない」と主張した。その後、第三者が議員報酬を検討する審議会が開かれたが、わずか3時間の審議で「報酬引き上げ」を市長に答申。お手盛りで決められた報酬引き上げは、6月の市議会で条例案として可決された。

議会のインターネット中継がなく、情報公開度は全国最低レベルの富山市議会では、居眠りする議員たちの姿がよく見られる。緩みきった議会と、そこに君臨するドン。記者たちは疑問を抱きはじめた。これをきっかけに、政務活動費の情報公開請求に踏み切ると、白日の下にさらされたのは不正取得が常態化した『腐敗議会』の姿だった。


ディレクター:五百旗頭幸男(TUT)

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