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第七〇三回('18年7月8日 放送)
 「私は何に怒っているのか〜私は日本をこう良くする」

ゲスト: 石破茂 氏/武村正義 氏

御厨

「石破さんに、まず聞いておきたいのは、なぜ総裁選に意欲をみせているのか。その点どうでしょう」

石破

「それはわが自民党ってというところは『党綱領』っていうのがあるんです。野党の時に今までの自民党を反省をして、わが党は何のためにあるのか。それは憲法改正であり、自助、共助、公助の国づくりであり、財政健全化。そして経済成長。これを目指す党なのだ。『党綱領』を新しくと。そのなかにおいて、いろんな考え方があるでしょう。憲法改正について、社会保障の在り方について、経済政策について。それで考え方が違えば、それは党員のご判断をいただくって、当然のことじゃないですか。『党綱領』と反したらそれは離党をしなければいかんなと。ですけど、『党綱領』の範囲内で憲法について、安全保障について、考え方が違うということであれば、党員のご判断を仰がないほうがおかしいんじゃないですか」

御厨

「なるほど。そういうなかで、よく言われるのが議員票です。細田派、麻生派、そして二階派。この3派は安倍支持を表明しています。他にも隠れ安倍支持の議員がいるだろうと言われているわけです。それだけでも200人は超えるわけですが、それを石破さんはどう乗り越えるおつもりでしょう」

石破

「選挙って何でもそうですけど、やってみなければ分かりません。実際に選挙が始まり、それぞれが政策を述べあい、そして党の在り方、政治への基本姿勢。それをそれぞれが述べて、そして、国民がどう、それを判断するか。有権者たる党員がどう、それを判断する。やってみなけりゃあ分かりません。国民の判断、党員の判断、議員の判断。これが大きくかけ離れた時にいったいどういう自民党になるんですかということです」

御厨

「武村さんはこの点はいかがですか」

武村

「確かに昔のことを思い出すと、例えば小泉さんなんかが総裁に選ばれた時はびっくりしました。予想ができていませんでしたから。そういうことは過去にもあったわけで、選挙ってのは、やっぱり行われてみないと結果は分からないと思います。ただ、もうちょっと自民党の中に活力というのか、真っ向から安倍さんを批判するのがいいとは思いませんけども、安倍さんとの違いを、あるいはアベノミクス一つを取り上げても、ここに問題があるというようなこと、そういう意見が党内からもうちょっと出てきてもいいのではないか。総裁に出る人だけの話じゃあないです。党内全体の雰囲気として、もうちょっと。それが自民党の活力だったはずです。いろんな異論は党内で述べられて、自由闊達に議論がされるという雰囲気が大変大事なんじゃないかと私は思っています」