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第六七六回('17年12月17日 放送)
 「直言『選挙を終えて、来年に向けて』…」

ゲスト: 亀井静香 氏/武村正義 氏

御厨

「さあ、今回の所得税増税です。この間の選挙の時には幼稚園、保育園の無償化。これを盛んに言ったわけですね。所得税増税は争点にはしていなかったという意見もありますが、どうでしょう。選挙が終わっていきなりという印象がありますが」

亀井

「これはやっちゃいけませんね。これは子供が考えたって分かる話なんですね。もう400兆以上のね、企業収益が吸い上がっている時にね、それに目をつむっておいてね、そうして大衆課税、それから中小企業への課税をっていうのはね、これは全然政治になってないと思う。政治はね、税なんですよ、基本的にはね。税の取り方が間違ったらその政治は0点だと思いますよ。そういう面で総理がやろうとすればね、これはもう自己矛盾だね」

御厨

「武村さんいかがでしょう」

武村

「個々の税制改革については、それなりの理由があるから頷けるわけですけども、全体の印象としては、やっぱり取りやすいところから取ろうというふうな、そんな雰囲気が感じられますし。今の国家財政の赤字の額から言うと、このレベルの税制改革ではとても日本の財政は健全にならない。もっと大胆な税制改革が必要だというふうに思いますし、そういう意味から見るとあまり十分な改革とは言えない。そんな感じがします」

御厨

「高所得者ということですけれども、年収850万円ということで、850万円は働き盛りの中所得者のイメージもあります。亀井さんどうでしょう。会社員は源泉徴収で取りやすいところから取っているという指摘もありますけど」

亀井

「それとおっしゃるように850万というのはね、中堅社員のちょっとしたところでしょう。そういうところに照準を合わして、取りやすいところから取るというのは、これ間違いだね」

御厨

「武村さんどうですか」

武村

「無難だから、いわゆる高所得者だけを対象にしたと、いうふうに言いたいんでしょうけどね。850万っていうのはかなり幅を広げていると思いますね。そこへ森林税とか、観光で1回出れば1000円で出国税みたいなもの、新しい新税もいつの間にかポンポンと決まってしまいましたからね。これも個人の負担ですよね」