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第六六六回('17年10月8日 放送)
 「『何を選ぶのか』〜突入『政権選択』」

ゲスト: 石破茂 氏/前原誠司 氏

御厨

「前原さん、安倍政権を倒すっていう、今回はひとつそのための決断だったというふうによく言われてますけども。これは逆に言うと、安倍総理以外なら総理候補にするということもあるという含みがございますか」

前原

「私はですね、やはり5年近く安倍政権が続いて、それは全てを私は否定しませんし、5年近く続いたということは国民がそれなりの一定の評価をされてきたんだろうと思いますが。特にアベノミクスも金融緩和というカンフル剤を打ち続けて、株価はなんとか維持しているけど、構造改革が進まない。そして森友・加計問題に代表される、やはり長く続いた政権の驕り、歪み、情報の隠蔽。これ酷いものが出てきたと。したがって、こういうものを終わらせるためには、野党がバラバラであってはいけないと。まとまるということは、私は方向性としては正しいと思いますし。安倍政権を終わらせるということは、自民党政権を終わらせるということですので、そこは私は明確に安倍政権を終わらせる、自民党政権を変える、政権交代を実現する、このための戦いをすべきだと。後のことは今は考えるべきではないと思いますね」

御厨

「石破さん、前原さんは今こうおっしゃいましたけど。この点、いかがです」

石破

「それは筋の通ったお話ですよ。そうあるべきだと思いますね。だからね、選挙が終わった後の枠組みを今議論してもほとんど意味がなくてね。それは国民の審判が下る前からですよ、終わったらどうしようなんていうのは有権者に失礼というものだと私は思っていますよね。私たちは自公で過半数だということで、明後日の告示から22日の投票日まで、全身全霊で戦うし。希望の党さんも、立憲民主党さんかしら、共産党さんも戦うわけですよ。その時に、終わったらどうしようかなんて考えて、それは有権者はたまりませんぜ、そんなのは。私は政党として、我々は自公で過半数で戦う、前原さん達は政権奪還、交代目指して戦う。それ以外のことを今考えたらいかんですよ」

御厨

「まあね、そういうお話がある所で、小池さんは自社さ連立の村山総理の例というのも言っておられますけども。この、他党の人を指名する可能性。これもたぶん言うと否定されるかもしれませんが、前原さん、どうでしょう」

前原

「私としてはですね、とにかく乾坤一擲の総選挙。そして野党をまとめたということにおいて、政権交代を目指すということ、これが筋だと思います」

御厨

「なるほど。石破さん。選挙後の小池さんとの連携の可能性とか言うと、また嫌な顔されますか」

石破

「そんなニコニコしたりはしませんな。ただね、先生。日本の国ってそんなに余裕はないんですよ。時間的な余裕もないしね、財政的な余裕もないわけですよね。前、小泉内閣で有事法制成立させた時に、前原さんにも大変なお骨折りを頂いて、民主党も賛成して頂いて成立したんですね。で、これから先やっていかなきゃいけない決断は、ひとつでも多くの党にご賛同を頂かなきゃいかんのです。それが国家のためというものなんです。ですから我々はきちんと政策を明示して、有権者の審判を仰ぐ。希望の党さんもそうだ。選挙で国民の審判が下った後、国家のために何をすべきかということをですね、きちんと話し合う。そういう連携というものは、当然国家のために必要でしょうよ。ですけど、それが権力の簒奪というかな、そういうことのみに話が収斂するというのは、けして国家のために良いことじゃありませんよ」