時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第六六三回('17年9月17日 放送)
 「暴走北朝鮮」「迫る臨時国会」

ゲスト: 石破茂 氏/前原誠司 氏

御厨

「北朝鮮のキム・ジョンウン委員長側は「日本を核爆弾で海の中に沈める」などと言っていますが、石破さんはこれをどう見てらっしゃいますか」

石破

「それは単なる脅しさ、ハッハッハ、と言ってね、そういう笑止千万、黙殺の姿勢は危ないと思いますよ。そういう能力は持ってるわけですよね。水素爆弾、つまり広島、長崎に落ちた原子爆弾の何百倍という破壊力を持っている。それを有しているという事。そして核であれば、正確に落さなくてもいいわけですよね。つまりピンポイントじゃなくて、かなりアバウトでも多大な被害が生ずるわけですよね。その能力は持っている。どうやってそれを抑止するかというのを考えた時にですね、核の傘の有効性はどこまであるのか、ということきちんと政治は知っていなきゃいかんでしょう。ミサイル防衛はどこまで正確かということ、そして飽和攻撃というこっちの迎撃ミサイルの数を上回るのを撃ってきたらどうするんだってことも、あり得ることなんですから、考えとかねばならんし。イージス・アショアというのは、海上自衛隊のイージスってそれ専門じゃないですからね、ミサイル防衛専門じゃないから。その負担を減らして、地上でどうやって落とすか。地上で配備してね、そのためのものですよ。そして国民が避難して、Jアラート鳴ったってどこへ避難していいか分からないっていう、もしかしたら多大な犠牲が生ずるわけですよね。きちんと何分かの間に避難できる態勢を作ること。抑止力を重層的に持っておかないと、それは脅しに屈する事になるわけですよね。それは、北朝鮮がどうのこうのって言っても始まらなくて、抑止力を高めていくという事は、日本の努力と日本国政府として国民に対する責任としてやっていかなければならない事だと私は思いますけどね」

御厨

「前原さんいかがですか」

前原

「脅しだと思いますよ。ソウルを火の海にするという言葉はありましたし、あるいは映像も含めてワシントンに核爆弾を落として、焦土化させるなんていうことは今まで言ってきたわけでありますので。日本に対してもこういうことを言ってくるという事は、想定内のこととして考えた方がいいというふうに思います。他方で我々が、瀬戸際外交というのを彼らがやっている中で、先程申し上げたことには」なるんですけども、アメリカがどういう許容範囲になるか、あるいはどういうリアクションをしようとしているのか。これは様々な分析をした方が良いと思うんですね。つまり1番緩いのは、もう核保有国として認めようということを元高官が発言をし始めているわけです。それについて我々は、断固反対をすると言ってもですよ、アメリカの核の傘に入っている以上、仮にそういったことにならないように、ではどういう緊密な話をしているのかということもやっていかなくてはいけない。あるいは今回のミサイル発射というのは、グアムまで届く、あるいは本土まで届くとなった時において、じゃあそれの、言ってみれば反撃というものを、ちゃんと日本が攻撃された場合にしてくれるのかどうなのかといったところの、真の抑止の話というものもアメリカとの間でやっておかないと。フェーズが変わった、段階が変わったと言う事については、認識すべきだと思います」