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第六五一回('17年6月11日 放送)
 「『国会最終盤』〜攻めるも守るも…」

ゲスト: 村上誠一郎 氏/片山善博 氏

御厨

「この問題では、最初の対応で、出所の明らかでない「怪文書」だとして、文科省が一回調査をしても確認できなかったと。そして、再調査をそこで拒否して国会でも拒否し続け、最後は再調査表明ですね。これ村上さんどうご覧になります」

村上

「やはりですね、政治とか行政というのはですね、オープンじゃなきゃいけないと思いますね。それで私は与党だから言いづらいんですけど、ああいうふうに新聞報道だとか、前川さんの人格を貶めるようなことをですね、やっぱり時の為政者がですね、やるというのは非常にまずいなと。それでですね、打ち消そうとするならば、国民の皆さん方のですね、逆に信頼を失うんではないかと。私は猛省してもらいたいなと思っております」

御厨

「片山さんいかがですか」

片山

「あのこれはですね、行政ゆがめられたんではないかっていう疑念がでているわけですね。で、総理は、自分は何も指示していないと言われるんですね。ところが総理のごく近い周辺で「最高レベルのご意向」だとか、「総理は自分の口から言えないから僕が言うけど」っていうようなそういう話が出てきたわけですね。それの真偽を確かめるってことは絶対やらなきゃいけないことなんですね。自分が言っていないから何も問題ないってわけじゃないですね。自分が言ってないかもしれないけれども、周辺がそういうことを言いふらしてて、あたかも総理が言ったようにして物事がゆがめられるってこともあってはいけないですから。だから、それこそ最高レベルの方は、自分の身の回りでもそういう疑惑を持たれることはないかどうかっていうのは、徹底して調べなきゃいけないですね。ところがそれを調べる必要はない。文書を調べる必要がないっていうのはですね、やっぱりおかしいなと思わざるを得ないですよね」

御厨

「ここに至るまで、メールの宛名まで明らかになっているのに「同姓同名はいる」として再調査を拒み続けたんですね。村上さん、なんでこんなことになるのか。国民の不信っていうのはどんどん高まり続けているわけですよね」

村上

「アメリカの議会では公聴会をやって、FBI長官がですね、あれだけですね、2時間半も。やはりアメリカの議会っていうのは、議会自身でそういうことを究明する力があるんですね。そういうのをたぶん民主党も共和党も限らずですね、きちんとやってると思うんで、やはり日本もそろそろですね、そういうものを国会の中にですね、きちっと制度としてですね、担保する必要があるんじゃないかっていう気がしますね」

御厨

「片山さんどうです」

片山

「おっしゃる通りだと思いますね。日本でも国会の行政監視機能、これをもっと強くしなきゃいけないと思いますね。私、特にね、気になりましたのはね、お役人の人が、「省内には同姓同名の職員がいます」って、あれを聞いてね、本当に私ね、情けなく思いましたよ。私も役人やっていましたけどね、国会答弁したこともあります、役人の時代に。やっぱり誠実に、国民に答えるわけですから、誠実にやってきたつもりですけどね。あんな人をなめたようなね、国会の場で役人があんなこと言うっていうのは、役人のOBとしてですね、ちょっと許せないですね」