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第六四五回('17年4月30日 放送)
 「緊迫『朝鮮半島』!『日本』は!」

ゲスト: 中谷元 氏/仙谷由人 氏

御厨

「中谷さん。そもそもキム・ジョンウン委員長は核・ミサイル開発をやめられるんでしょうか。この点いかがです」

中谷

「やはりリビアとかシリアですね、これ米国が軍事制裁、攻撃を受けましたが、核とかミサイル兵器持ってないんです。当初、核ミサイル開発始めて25年くらいになるんですけども、前のキム・ジョンイルの体制の時にはアメリカとの交渉カードだったんですけれども、もうそれが進んで完成間近になって、やはり核ミサイルを持っておかないと、体制が維持できないということですから。これは完成させるまでやめられないという事だと思います」

御厨

「これ仙谷さんもそうですか」

仙谷

「リビア型が一番怖がっていますよね。上からドンドンと爆弾落されてですね、あるいはイラクのフセインもそうだったんですよね。ですから、これでキム王朝が追い込まれて崩壊させられるということが1番怖い。それを守るためにはどうするのかと。だから、これ中国との関係でもですね、我々は朝鮮戦争の血の同盟というのが頭にこびりついてるわけだけども、もっと複雑な関係が中国とはあってですね。やっぱりこのチャン・ソンテクとそれとキム・ジョンナムを亡き者としたわけですよね、この2〜3年で。このことによって中国に対するある種の自立というか、独立心というかですね。中国の言う通りには俺たちはならないぞということを示したかったんだろうけども、そのことによって中国とのパイプが切れてしまったと。だから朝鮮半島の北半分の政権がですね、中国の意向のまま動かされないぞという意向は示せたけども、中国とのパイプ切れてしまったんで、さてこれからどうなるかと。この矛盾の中に今北朝鮮はあるんだと」

中谷

「確かにキム・ジョンウンは一度も中国行っていないんですね。非常に中国との関係、おっしゃるように微妙になっています。だからこそ今中国は米国にですね、試されていると思うんです。これやはり北朝鮮に対して中国はいかに対応しうるのか。米国はもう既にですね、かなりの材料をテーブルの上に載せてですね、北朝鮮が断念しなければ、軍事制裁もやるぞという構えしてますから。もし中国がそれなりの対応をしなかったら、これ中国は米国の行動に対して黙っておくのか、そういう意味で今、一番中国は試されているということです」