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第六四〇回('17年3月19日 放送)
 「『さまざま』動いて…」

ゲスト: 増田寛也 氏/片山善博 氏

御厨

「この証人喚問というのは、籠池氏だけでいいのかどうか。この点を片山さんどうでしょう」

片山

「これはですね、籠池さんが証人喚問の時にどう言われるかですけど。その時に、今まで報道されてたようなことを言う「100万円もらった」ということを言った時に、それが本当かどうかっていうのは、物証でも出てくればなるほどってことでみんな納得するかもしれませんけど、それがない状態ですと、一方的な情報ですよね。今度それを否定しようと思ったら、「私はそんなのあげてません」という証言が出て初めてバランスがとれるわけですよね。ですから、そうなると安倍昭恵さんも証人喚問ということに理屈の上ではなりますよね。その上でどっちが正しいか、どっちが偽証しているか、ということになるんだろうと思いますね」

御厨

「増田さんどうですかこの点は」

増田

「実際の証言内容によってはですね、当然のことながらそれに対して反論の機会みたいなものを設定するということは必要である。それが、いきなり証人喚問という形なのか、参考人なのか。そのあたり対応は色々あると思うんですが、やはり平等に公平に機会を色々設定するっていう、そういうことも証言内容によっては必要になってくると思いますね」

御厨

「今、昭恵夫人の名前も出ましたけども。この小学校では安倍総理の昭恵夫人があとから辞めましたけども、一旦は名誉校長になる予定だったということですね。片山さんどうなんでしょう。安倍総理は「断り切れなかった」と言っていますよね。そして「私人」ということを強調していますよね。この点いかがですか」

片山

「これはその他人がとやかく言うことではなくて、総理のご夫人がどういうふうに身を処すかっていうことだと思うんですね。それが良い方向に出れば総理自身の政治的なパワーを高めることになるでしょうし、それがどうも具合悪くなると非常に批判を浴びるようになるわけで。ですから、変な意味じゃなくて自業自得といいますか。良くもなるし悪くもなるし、ということだと思うんですけど。私、思い出したんですけどね、役人やっていた時に大臣秘書官ってやってたんですね。自治大臣秘書官。この時に梶山静六大臣だったんですけども、奥さんも色んな所に出て行かれる方だったんですね。その時は事務所の方で梶山さんの側で奥さんに女性の秘書を付けたんですね、役所と関係なく。この秘書が日程の段取りとか、全部やってたんです。その時にね、よく事務所を通じて相談があったんです。今度夫人がこういう会合に出るようなことになったんですけど、これ出ていいものでしょうか。何か役所に迷惑かかりませんか。どんなこと気を付けた方がいいでしょうかと。こういうやりとりが結構ありました。ですから、やっぱり慎重にやられてましたよね。今から振り返ってみますと、やはり節度とか謙抑的な態度っていうのがあって、これが懸命だったなってやっぱり思いますね。人それぞれですけど、私はそういう1つのケースっていうのを思い出します」

御厨

「増田さんいかがですか」

増田

「総理夫人ということで尚更そうなんでしょうけれども、政治家あるいはその身内にはですね、色んな種類の人達がやっぱり近づいてくるというのがありますよね。あるいは政治家本人がほとんどでしょうけど、時にはご夫人が色々な集まりに出て行かなければならないという場もありますので。そういう時にどういうその方なのか、瞬間的見極めはなかなか難しいと思いますが。その上で、ある程度やっぱり選別をするとか何かですね、そういうことは必要だと思いますし。特に国のトップのご夫人ということですので、これは政府の方でも外国の例なども色々研究すると言っているようですけども、ここらで安倍総理夫人ということではなくてですね、総理夫人という形で一体どういう政府として関与の仕方が必要なのか、そのあたりはきちっと整理する必要があるというふうに思いますね」