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第六二九回('16年12月25日 放送)
 「2016年、私が選ぶ今年の重大ニュース」

ゲスト: 野中広務 氏/古賀誠 氏

御厨

「2016年の重大ニュース。1位は野中さんも古賀さんも同じでした。『天皇陛下退位のご意向』です。野中さんいかがですか」

野中

「私も随分と歳をいきましたが、やはり陛下は、あの水害と言い、色んな行事と言い、本当に国民のために国家のために、自分たちの体を削りながらも国民の象徴として今まで努力をして来て下さいました。もうここらで、陛下が少しお休みになれるような、みんなが心配りをして差し上げるのが、私はいまの立場でないかと。自分自身が歳をいって、やはりその立場を、陛下のあの忙しい公務を、是非軽くしてあげて頂きたいと思いますし。私もね、重度障害者の施設を40数年やっております。平成3年に、天皇皇后両陛下に来て頂きました。そして、1人1人障害者を、こう、肩を叩いて慰められる。皇后もまた、世話をしている女性たちに、『ご苦労さん、ご苦労さんです』と慰められる。その本当に頭の下がる想いを目の当たりにさせて頂いて、こういう天皇皇后を持ったのは日本国民の幸せだと思って感謝してきたわけです。もうそろそろ、お言葉に私はお考えを頂いて、そして早く陛下が心を少し和らげて、そして老後を過ごして頂くようにお考えをするのが我々の務めでないか」

御厨

「古賀さんいかがですか」

古賀

「全くいま野中先生がおっしゃって頂いた通りで、今回の誕生日で83歳をお迎えになったわけですね。本当に戦後の象徴天皇としてのね、責任と役割というのを立派に果たして頂いている。是非、私も御厨先生は有識者会議の中心的役割をして頂いていますので、やはり特例法で出来るだけ早く天皇陛下のご意向をですね、叶えることが出来るような結論を出してもらえればなと。ひとつだけ注意すべきことはですね、やはりこれを政争の具にしてはいけないということだけはね、私はきっちりとこの機会に申し上げておきたい。いたずらにですね、この問題を与野党の対立だとか、意見の違いだとかですね、考え方の違いは良いです。しかし、最終的には全ての国民がですね、陛下のご希望に添えるような結論を出すのにはどういう形がいいのかと。これだけは政争の具にはしていけない」