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第六二六回('16年12月4日 放送)
 「『外交』。そして次々『重要課題』!」

ゲスト: 前原誠司 氏/丹羽宇一郎 氏

御厨

「先ずは前原さん、このカジノ法案をどうご覧になってますか」

前原

「実は私が国土交通大臣の時に、 海外からのお客さんを増やそうと、いわゆるインバウンドを増やそうということの一環で検討を始めたものでして。私はどちらかと言うと賛成派なんですね。カジノと言われますけれども、今回の法律はIR法案なんですね、いわゆる統合型リゾートと言われるものであって。もちろんマカオなんかはほとんどがカジノですけども、シンガポールとかラスベガスとかは半分以上は他の遊園地とかあるいはアミューズメントパークとか、こういうもので色んなお客さんに喜んで頂こうと、こういうものでありまして。そういう意味ではもちろん、ギャンブル依存対策をどうするかとか、治安の問題とか、色々それは対応策は取らなくてはいけないものはあると思いますけれども。日本の、言ってみればオプションを増やす、厚みを持たせるという意味においては、私は良いのではないかと思っています」

御厨

「丹羽さんね、観光促進、つまりはカジノ付の施設で外国人観光客を呼び込もうという事、これは丹羽さんはどうお考えです」

丹羽

「私は、カジノは結構、アメリカに10年以上いましたからね、結構行ってるんですよ。直接自分がやるかどうかは別としてもですね。そしてアトランティックシティがそういう街に変わった時も、マカオも行きました。思いますのはやはり、このカジノ問題のね、プラスマイナス、メリットデメリットを両方考えなくてはいけない。100%良いというものはない、100%悪いということもない。それから「これを成長戦略に」という話になった時に、ナンボの話?と。これをやることによってどれくらい日本の経済にプラスになるという計画があるのかと。つまりね、色々な議論が全く出来ないような短期間でね、これを強行採決とは言わないけどね、それに近いような形で進んでいくと。野党の皆さんは一体どういう考えなんだと。こういうやり方に対して。そういうことを大変に疑問に思うんですよ。野党の声があまり聞こえない。前原先生は顧問なんですよね、そういう。だから立場上、反対は出来ないよね。時代は変わってきてますけども。ただまあ、もう少しですね、野党の声も聞き、国民の声も聞いてね、やらないと。やはり後々の周辺の住民の生活。私が一番考えたのはそこなんですよ。アトランティックシティの場合もそうでした。トランプさんもあそこに何かホテルを持ったりしていたようですけどね。住民がどんどんね、悪くなるんですよ。周辺に悪い人間も結構集まってくるんです。だから子どもの教育とか、生活とかね。やはりそれで滅びていくんですよ。したがって、日本の場合はどうなのかというのは、そういう点でもう少し審議を重ねて決定していかないとね。この短期間に、TPPだとか年金だとかの時にですよ、なぜ急にこんな問題をバタバタとやるんだよ、という感じがしますね」