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第六二四回('16年11月20日 放送)
 「トランプショック『大丈夫』か…」

ゲスト: 菅義偉 氏/増田寛也 氏

御厨

「まずは安全保障ですけども。安倍総理は、トランプ氏は信頼出来る指導者であるというふうにおっしゃったんですが、これをどう見るか。これまでトランプ氏はアメリカ軍の駐留費を全額負担しろと言っていたんですよね」

「私は選挙の結果が出る前に、今回安全保障の多分トランプさんに一番近い人、フリンさんが日本に来られた時に内緒で会ったんです。それでこの安全保障について話しをしました。日米関係の重要性というのをしっかり認識してですね、そしてお互いに極めて大事だ、という形の中で色んな意見交換をしましたけども、従来と安全保障については変わらないというふうに思いました」

御厨

「増田さんは今後の安全保障問題についてはどう見てらっしゃいますか」

増田

「今日のこういう会談ですね、非常に時間が長時間に渡ってということなのでスタートは良かったなと。それからその同席した中に、菅長官が事前にお会いになったマイケル・フリンもトランプ安倍会談に同席をしたということですから。おそらく、安全保障が非常に重要だということで同席をさせたんだと思いますが。そういう意味で、言われているような駐留費の負担とかは、まあ選挙向けにとにかく勝つために国内に色んなことを言っていたんでですね。案外トランプさんというのは、色んな政策を豹変させても、しれっと豹変させていくような人なのかなと思ったりもしますけど。ただ、実際にこれからどうなるかは本当に分からないですね」

御厨

「菅さんね、トランプさんの気になるところは、アメリカ最優先ということで、世界の警察にはなれないと言ってるわけですよね。そうすると、アジアへの関わりを減らすとなるとですね、当然のことながら中国や北朝鮮の出方が心配になるということですが。菅さん、この点はどうでしょう」

「そこはですね、これは選挙の時の発言ですよね。やはりアメリカンドリームとか、あるいはアメリカ一番とかいうのは、選挙で国民を引きつける上では極めて大事なことだと思いますし、ある意味で戦術じゃないかなと思います。非常に、多分現実的な大統領になるんだろうと私は思いますね」

御厨

「増田さん、この点いかがですか」

増田

「トランプに投票した人達の許容範囲というのはね、普通の候補者、当選者より広いんじゃないかと。みんなとにかく選挙向けに、荒唐無稽に思われるようなことも何でも喋ってるわけですよね。だからチェンジ、変化をさせてくれ、大きく変えてくれと。それから、マイノリティにあれだけ厳しい言葉を言ってもまだ当選してるってことはですね、とにかくトランプに対して、偉大なアメリカに対しての期待はすごく大きいし。ある程度ぶれることも皆さん許容してるんじゃないかなと思うんですが。ただ、2年後に中間選挙あるんでですね、いわゆるホワイトで低所得層の人達の期待を裏切るようなことはあまり出来ないので。結構、経済政策なんかは相当、TPPも含めこだわるだろうと。安全保障なんかは、その辺りは少し違うのかなとも思いますけど」