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第六一一回('16年8月21日 放送)
 「猛暑の夏に」

ゲスト: 石破茂 氏/藤井裕久 氏

御厨

「藤井さんいかがでしょう。ポスト安倍を取りざたされる石破さんが今回入閣を拒否されました。もう一人のポスト安倍に取りざたされている岸田外務大臣は残留と。対照的な対応の仕方だと思いますが。どうでしょう」

藤井

「私も大臣3回くらいやってますがね、同じ気持ちがありました。もうこんなこと長くやってるよりは、やはり外で白紙でものを考えるのが大事なんじゃないかなと。それから言いにくいけれどもね、やっぱりね、今の内閣は独裁色が強くなりつつあると言わざるを得ないと思います。これも石破さんは与党の同じ中だから、あんまりおっしゃりにくいだろうけど、私から言えばね、やはりそういうことに対してきちっとした態度をおとりになった石破さんが、本当に民主主義の原点に戻っておられるんだと思いますね。独裁はダメだということをおっしゃりたいんだと思いますが」

御厨

「一方ここにきて、2020年の東京オリンピックをにらんで2018年9月で終わる自民党総裁の任期を延長しようという議論が出ています。石破さんはこれをどうご覧になりますか」

石破

「その時に考えればいいことですよね。つまり、私たちが最初に当選した昭和61年。中曽根総理が衆参同日選挙を打ってね、死んだふり解散なんて言われました。大勝しました、藤井先生もおられた。だけども党本部の8階ホールでね、両院議員総会が開かれて、1年延長されたんですね。その時に中曽根さんが『待合室も混んでるようですから』って、安倍さんや竹下さんや宮澤さんのことなんでしょうね。そうおっしゃったこと私は強烈に覚えてますけど。その時にどんな経済情勢になっているのか、どんな国際情勢になっているのか、それが分からないうちに今からそれを優先課題としてもっていくということには、安倍さんがどうのこうのという話じゃありません、それって国民が望んでることかしらねと。今、その優先課題をきちんきちんとやってね、その行き着く果てに何があるか分からない。だけど、その時に情勢がそうであれば、党員の多くがそうだと言うのであれば、その可能性を私は否定しませんよ。党内民主主義ですからね。ですけど、今、議論することですかっていうのは、私は違和感を持って聞いていますね」