「そうですね、3年経って、50%前後の支持率があるんですね。これはやはり公正に評価しますと、小泉さん自身の政治の運営、これはそれなりに私は成功していると評価するのは定石だろうなと思いますね。
ただしかし、それが果たして日本の国、あるいは日本の国民の幸せを保障するような結果になるかどうかっていうことになると、にわかに断定はできない。改革というのは時間が要りますよね。まだ途中ですよね。
基本的に小泉さんのやり方を見ていて、日本を変える、党を変える構造改革がなければ日本の再生はないんだとおっしゃっていますよね。確かに今デジタル化の時代とか、あるいはグローバル化の時代といって、内外ともに大変急激に変化している。その変化に日本は必ずしも対応が立ち遅れて、このままではどうにもならんということも事実ですから。変えたあといったいどういう風に日本の姿を描いていくんですかと、それからその時期の日本の国民の生活、これはいったいどういう生活になるんですかといったような先行きについての国家像を国民に明確に示していないんじゃないかと。
そうした中でどんどん、ついてこないのは守旧派だと言うが、それは守旧派の責任もあるかもしれないが、やはり21世紀で、小泉さん自身が日本を変えるとおっしゃるなら、自分なりのそういう姿を国民に説明しなくては、一番責任があるのは小泉さんご自身ではないのかと。
しかもおやりになっていることを見ると、テレビで批判するのはいいとは思わないが、今は強者の論理が強すぎると。やはりどんな時代になっても立場の弱い人、気の毒な人は出ている。ならばそういう人に対して政治の光をどう当てるかということは責任だと思う」
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