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第六〇三回('16年6月19日 放送)
 「突入『暑い夏』」
 ゲスト: 藤井裕久 氏 / 増田寛也 氏

御厨

「藤井さん、(ポスト舛添は)どんな人が望ましいか」

藤井

「オリンピックっていうと昭和39年にあったわけですよ。その時の知事はね、東龍太郎さんなんです。そんな派手な人じゃないですよね。要するに、医学についての造詣が深く、かつスポーツに理解のある人だ、というだけです。少なくともあのくらいにはなって欲しいですね。もう人気投票じゃないんですから。それはさっき申し上げたように、ここ4代、人気投票に終始してしまったとういうことは、誠に残念だと思っています」

御厨

「増田さんは知事の経験者として、首都東京の課題で大事なものは何だとお考えです」

増田

「もちろんオリンピック・パラリンピックが当面迫っていますけどね。本当にやっぱり大事なのは、首都直下地震対策。それから、いわゆる2015年問題と言われるですね、とんでもない高齢化であり、一方で少子化。もう保育所に対しての待機児童の悲鳴が上がっていますよね。このあたりに本格的に腰を据えて取り組む、これが一番大事じゃないでしょうかね」

御厨

「そのまさに増田さんは、東京圏介護危機などの論文もあってですね、増田さんも候補者として取り沙汰されていますが、どうなのでしょう」

増田

「なんか、まな板の上に乗っけられたような感じがしますけど。私はそういうことはありません。私は御厨さんの席を狙っていますから。都知事よりそちらのほうが」

御厨

「私が追い出される。そうですか、分かりました。逃げられてしまいました。藤井さんはどういうふうにご覧になってます」

藤井

「さっきから言ってますようにね、人気投票はやめてもらいたい。そしてね、増田さん、片山さんはみんな真面目な人じゃないですか。華やかな人がね、ああいう各地の知事になってはおられないですよ。東京だけがどうもおかしいっていうこと自体もですね、やっぱりみんなで考えなきゃいけないことじゃないでしょうか」

御厨

「なるほどね。増田さん、次の知事に必要なものは何でしょう」

増田

「残念ながらですね、また繰り返すんですが、やっぱりお金にクリーンな人。それから、知事の間4年間は、やはり自己規制というか自己規律というか、それを働かせなければいけないんで。その覚悟ができているかどうかでしょうね。ですから、私は3期12年やったんですが、やっぱり知事をやってる時はなかなか苦しいですよ。夜中にもね、ちょっと揺れがあるとすぐ叩き起こされますしね。でも、赤い顔してそんな時に駆けつけることは出来ないだろうなと思って。藤井先生と違って、私は酒を止めてですね、やっぱり備えるわけですよね。ですから、それは辞めてからゆっくりすればいいんで。知事の間だけは、やっぱりそこはきちっとわきまえないといけないんじゃないでしょうかね」

御厨

「そうですか。知事職をやっているってことで、お酒を飲まなくなった。鍛錬ですね」

増田

「2期目から3期目のね、その時から、選挙運動やっていた時から、それからずっと続いてますけどね。やっぱり、正常な判断をするってことはですね、酒飲んじゃできないなとか、色々考えましたね。あの時はね」

御厨

「藤井さんやっぱりあれですかね、東京都知事っていうのは、他の地方知事とはやっぱり違う」

藤井

「ある意味では同じなんですよね。同じなんですが、東京都と、大都会だけがですがね、どちらかというと人気投票になる傾向があるんですね。これを残念に思います」