時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第五八七回('16年2月21日 放送)
 「経済危機か、その中で…」
 ゲスト: 増田寛也 氏 / 浜矩子 氏

御厨

「まあ、この丸山参議院議員の発言ですけども。オバマ大統領に対するこの言い方ですね、浜さん、ズバリどうお考えですか」

「そうですね、ちょっと本当に何をか言わんやですけれども。最大の問題は、こういう時って、そんなつもりじゃなかった、という言い方が必ず出てきますよね。この発想が実に稚拙で、限界があるんだと思います。自分がそのつもりでなければ、何を言っても責任を問われないという感覚を持っているという、これがあまりにも幼稚で、びっくりしちゃいますよね。やっぱり人の足を踏んでたら自分が気が付かなくたって相手は痛いですから、なんとかしなければいけないわけで。その辺の感受性というか知性というか、品格があまりにも欠如しているということが露呈したということですね」

御厨

「増田さん、どうです」

増田

「品格の無い発言なんですけどね。そもそも何を言いたいのか、何の比喩でそういうことを言っているのか、何度読んでもよく分からないんですよ。51番目の州の話もそうですけどね。だからとにかく、質問として分かり易く相手に伝えないと何の意味もありませんしね。それから今、浜さんがおっしゃったように、立場というのを考えていない発言ですし。本当に落ちるところまで落ちたなあという気が率直にしましたね」

御厨

「今、増田さんもおっしゃいましたが、「日本がアメリカの51番目の州になることに憲法上どのような問題があるのか」あるいは「集団的自衛権や安全保障も全く問題にならない」という言い方がされているわけですが。浜さん、これはどういうふうに見られます」

「聞かれた方は一体何と答えたんだろうかということも関心を持ってしまいますけども。そもそも、なんでこういうことを言うのか、そういうことを言う場であるのか、というような、その辺がやっぱり認識もないんでしょうね。本当にちょっと想像を絶するので、何とも言いようがないですが。だけど、こういう人がこういうことを言うという状態を国会の中で放置しているということ、そこにやっぱり問題があるんじゃないでしょうかね。卑しくも国会という場ですから、それなりの筋の通った話のやり取りにならないといけないのであって。本人についてはもうどうしようもないので、そういうのが野放しにならないように、どうするかってことを考えるきっかけにしてもらう必要があるんじゃないでしょうかね」

御厨

「その点、増田さんどうでしょうか」

増田

「選ぶ側からしてみますとね、なかなか選挙、投票の時って峻別が難しくてですね。比例で出てきたら自動的に入っていっちゃうのもあるし、分からないですよね。結局、問題が露呈した後どういうふうに対処していくかということだと思うんですが。少なくとも所属している政党は、政党としての責任は大きいですから、ちゃんと除名するって手もあるかもしれませんし、あるいは次回の時に公認しないとかね。そういう組織としてのしかるべき責任の取り方ってのもあると思いますし。何より、こういう問題に対して常日頃、どういう議員活動をしているかっていうのは有権者も関心の目だけはよくしておく必要あると思いますね」