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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第五六〇回('15年8月9日 放送)
 「『戦後70年』の夏に、これだけは言っておく」
 ゲスト: 野中広務 氏 / 半藤一利 氏

御厨

「尚も説明不十分が8割と。そして、憲法違反が5割ということなんですね。この中での衆議院通過。これ、採決強行と言われてますけど。この点はどうお考えでしょう」

半藤

「これね、私ね、いくらなんでも理解しろと、説明するから分かってくれ、というのは無理だと思うんですよ。10本も大事な法律を、周辺事態法とか自衛隊法とかですね、沢山あるわけですね。私はしょうがないんで、よく聞かれるので持って歩いてるんですよ、10本の法律を。じゃないとこれは覚えきれないので。これをですね、本当なら一本一本やるんだった。大変な時間がかかると思うんですよ。これをひとまとめにしてですね、それで存立危機事態、武力攻撃切迫事態があった時は、どんどん直すんだと言って。そういうのがほうぼうに書いてあるんですよね。これでですね、安保法制を通せと言ったって、これどう考えたって説明不十分としか聞こえてきませんよ。ですから、今の議会は何を論議しているのかと。一本一本やったって大変なものを集めて、とにかくやってる方も分かってないんじゃないでしょうかね」

御厨

「野中さんは昔、議員でおられた頃の事、お考えになっていかがですか。今回の進め方は」

野中

「先ほども申したようにね、議会という存在が今もうなくなってます。それは、今、半藤さんがおっしゃったようにね、10本も法律を並べてね、そしてそれを一束にしてやろうというようなね、こんな事は絶対出来ない事なんですよ。だから、この法案の最後の処理をどうしようかと思って、それを私は心配しております」