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第五三三回('15年1月25日 放送)
 「今週から通常国会、スタート与野党論戦」
 ゲスト: 細野豪志 氏 / ジェラルド・カーティス 氏

御厨

「昨年末の総選挙で自民党圧勝を許してしまった民主党の現状ですね。細野さんは信頼を取り戻せなかったのは、民主党に何が足りなかったからだとお考えでしょう」

細野

「3つあると思ってるんですけどね。まずひとつはバラバラで、この政党に政権を任せると安心してなかなか国民生活出来ないというような事思ってる方多いですよね。それがまずひとつ。あとは政策面で言うと、私は安全保障と経済に課題があると思ってましてね。ですから、安倍さんの安全保障もちょっと危ないけども、民主党だと本当にきちっと尖閣を守れるのかとかですね、そういった事を不安感じてる方結構いると思うんです。そこを立て直せるかどうか。あとは経済ですね。この3つが課題だと思います」

御厨

「カーティスさんはどういうふうにお考えでしょう」

カーティス

「やっぱり前の選挙で、何で民主党は支持者の支持を失ったかっていう十分な反省がないままで、また選挙に出た。反省もなければ国民に向かって十分謝ったとは見えませんね。それと、経済とか安全保障とか色んな面で自民党と違うんだけど、じゃあ自分がまた政権取った場合、何をするのか、優先順位はなんであるのか、そういう話ないままで選挙になったという感じが私はしますね」

御厨

「細野さん、それではどのようにこれから信頼を取り戻していこうとお考えですか」

細野

「新体制になりましたので、まずそこでしっかりやっていく事でしょうね。私も岡田さんと代表選挙やらせて頂いて、もちろん選挙ですから勝ちたかったですけど、もう結論が出た以上はグッドルーザーになろうと。きちっと支える側に回ろうということで、政調会長という話があった時に、それはもうお受けしますということで申し上げました。まず民主党がひとつになってるところを見せる事が重要だと思います。あとはメッセージですよね、政策面でのメッセージ。アベノミクスに対抗しうる経済政策を出さなきゃいけないし、安全保障についても受け身でやるだけじゃなくて、我々はこう考えてるんだというのを出したいと思いますので、そのあたりがこれから私の責任になるかと思います」

御厨

「カーティスさんはいかがですか、この点は」

カーティス

「まずはそれはそれだと思いますが。党内の調整というよりも、まず国民が何を望んでるのか、何を悩んでるのか。今の安倍政権に足りないもの、国民の悩み、希望に答えてあげないものはなんであるか。もうちょっと外に目を向けて国民が何望んでるかと良く考えて。それで、あの党のリーダーの写真、5,6人くらいの写真出てるんだけど、見てると全体のイメージが私は浮かんでこないんですね。だから民主党という政党は何のために存在しているのかという事を分かり易く言わないと国民の支持はなかなか得られないと思うんですが。ただもうひとつはですね、今の状況は安倍政権にとって非常に嬉しい状況ですね、ハッピーな状況です。しかしね、民主主義国にとっての強力な野党がないという事はね、非常に危険な事であって。なんとか民主党が野党第一党だから、本当に頑張って政権交代できるような政党にもう一度なるという事は、やっぱり日本の政治全体考えればね、非常に重要であるんだけども、このままでそういう事になるかどうか。まあやっぱり非常に疑問に思わざるを得ないですね」