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第五二六回('14年12月7日 放送)
 「選挙に行こう!!」
 ゲスト: 増田寛也 氏 / 丹羽宇一郎 氏

御厨

「丹羽さん、なおも若者を中心に選挙への関心が低いんですよ。これについてどうお考えでしょう」

丹羽

「何も変わらないじゃないのと、ちっとも良い事もないじゃないのと、これで誰に入れたら良いの。これで関心持てって言われても困りますよね。そうじゃないかと思いますね、何か変わってね、安倍さんになってですね、いやあこういう良い事があったとは、やっぱり選挙行ってやらなきゃいかんねというふうにね、何か魅力がないね。何も変わらないから」

御厨

「そうすると若者もそっぽ向いちゃうと」

丹羽

「そうじゃないですかね。本当は行きたいんだけど、行ってね、じゃあ誰に投票して良いのかよくわからないと。選挙の争点も分からんから誰に投票して良いのかも分からないわね。そういう事じゃないでしょうかね、ある意味では真っ当な選択じゃないの」

御厨

「真っ当な選択。そう言われてしまいました。さあ、若者の味方、増田さんどうぞ」

増田

「まず、選択肢が非常に限られているというふうに思ってる人、非常に多いんじゃないでしょうかね。本当に入れたいっていう政党が、数が限られてるっていうのがひとつ。それから後、多くの国民の人にとっては急に解散ってことが出てきてね、それまではその解散の2文字がごくごく一部で言われてたくらいで、あっという間に選挙になったという、その準備が足りないということもあると思います。ですから今、丹羽さんもおっしゃられたように、争点があんまりはっきりしないという事だと思います」

御厨

「そうですか。今、突然の解散だったというお話ありましたけども、しかし一週間に迫る中で、丹羽さん、今の時点で今回の選挙の意義って改めてなんだと思われます」

丹羽

「私ね、歴史的に見るとね、特にね、韓国の場合もそうですけどね、1988年に普通選挙があったんです。25年前ですよね。それ以後の大統領は全部真っ当に任期を終えておられるんですよ。その前の5代の大統領は全部不幸な結末なんです。亡命とか、死亡とか、クーデターとか、選挙というのはそういう重みのあるね。クーデターを起こすということは、国民に銃を向けるという事になるんですよ。したがって選挙の意義を若い人にね、是非ね、今申し上げたように真っ当な選択かもしれん、無関心かもしれんけどね、選挙に出るということはそういうね、大変に民主主義体制の中では重要な事なんです。一票は重いですよね」

御厨

「どうですか、増田さんは何か若者に呼びかけておきたいとすると、どうでしょう」

増田

「義務じゃなくて権利を行使しないとですね、世の中変えようと思っても変えられませんし。それから今回のですね、争点っていうのは、有権者が自ら作り出していくことじゃないかと私は思いますね。常に政党というのは解散に必ず大義があるっていうよりは、大義らしきものをどうやって大義のように説明していくかっていうですね、政党から見れば争点形成能力になるんでしょうけど、やっぱり有権者がその中で、本当に争点で良いのかと、その裏を見抜くようなやっぱり力を持っていないとダメで、私はまあ今回で言えば、2年間の安倍政権の政治トータルをどうやって判断してったらいいのか、その中間採点をですね、通信簿を出すってことだと思いますね」