「あのね、周辺事態法の時、私外務大臣なんですよ。私が一番多く答弁したんですよ。ですからね、あの時の事は良く知ってるんですが、あの周辺事態法の時もね、もうすでにね、もういっさい武力を使っての同盟と言う事をしなくても良いよと言う意見もあったんです。
だけど憲法解釈がこうだから後方支援に徹しましょうと、そういうことでやったんですが、やっぱり時代が段々変わってきて、変わってきたと言うのは相対的にアメリカの力が弱くなってきてんですよ。相対的にアメリカの力が弱くなってきている、世界の警察と必ずしも言えなくなってきている。アメリカに土地さえ提供していれば、基地さえ提供していれば全部守ってくれるという時代ではなくなってますねと。
そうすると同盟を守るためには安全保障条約上の義務より一歩進んでやらなきゃいけないんじゃないですか。周辺事態法もまさにそういう事だと。あれ、安全保障上の義務じゃありません。あの後方支援ですね、たださらにもう少し進んでやらなきゃいけないんじゃないですか。
例えば、朝鮮有事の時に、日本人を含む、主として日本人の避難民が日本に逃げてくる。その時に救援を米艦に頼んだと。アメリカの輸送艦で帰ってくる。そういう時に第三国がその米艦を襲った。それは常識的に守らないといけないでしょう。だけどこれ米艦ですからね、そこに日本人がいるからと言って日本国に対する攻撃とは言えませんよね。そうすると国際法的には集団的自衛権と言わざるを得ない、だけど守らざるを得ないでしょう。そういう必要最小限度の事をやりたい。
なにもイラクに行って米軍と一緒に戦えと言う事を言っている訳じゃないんです。限定容認論というのはそういうことです」
|