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第四九〇回('14年3月9日 放送)
 「揺れる国際情勢」の中で…
 ゲスト: 塩崎恭久 氏 / ジェラルド・カーティス 氏

御厨

「どうも日韓の対立が解けません。来日前に韓国を訪れていたカーティスさんはこの対立をどういうふうに見ておられますか」

カーティス

「まず韓国で色んな理由があって安倍政権に対して不信感が非常に強いですね。何よりも慰安婦の問題なんですね、で、今パククネ大統領の3月1日の独立運動記念する1919年の独立運動を記念した時の講演を、日本の新聞は猛烈な日本批判というふうに取り上げてるんですけども、読んでるとそうじゃないんですよ。

読んでると、歴史の過ちを認めない国は将来はどうのこうのとおっしゃってるんですけども、ただ来年は50周年なんです、日韓関係が出来たのが。それをこのスピーチの中にはね、それを振り返ってみると、まあ良くこんな良い関係になったんだと。その中で河野談話も村山談話も褒める、それで慰安婦の問題で言ってる事は、その苦しい経験をした女性たちを癒さなければならない。それは日本が法的な責任を持つべきだとか何も書いてないのよ。これをもっと、いかにもなんとか日本との関係の修復をしたいというメッセージだと僕は読んでるんですね。

しかし日本の新聞何一つそういうふうに書いてなくて、非常に厳しい演説だったと言う、だから日本側としてはね、もうちょっと韓国側に対して修復する方法をもっと真剣に探って、プロフェッショナルで会うとか、外交官とか、パククネの補佐官も会ってみましたけども。皆このままじゃダメだと、日本との関係大事だと、反日の感情僕は感じないんですよ。反安倍であっても、日本人に対しての批判がそれほどないと思うんで、チャンスあるんですよ。ですからもうお互い意地を張るんじゃなくて、お互いに何とかこの慰安婦の問題を解決する方法を探る事。これはチャンスだし、やらないといけないと僕は思ってるんです」

御厨

「なるほど、どうですか塩崎さん」

塩崎

「カーティス先生のおっしゃる通りで、今本当にチャンスだし、そういう方向に私は行くと思っています。それは、両方の側が本気でなんとかしなきゃいけないと思ってますし、今お話ありましたように来年は日韓条約50周年。しかし来年は同時に終戦70年ですから。両方来るので、両国ともですね、これはそこまでに必ず問題を解決しなければならないと思っていますから。そこのところは既にまた官僚レベルとか色々始まってます。それから日韓議連というのも動き始めてますので、何とか答え出さなきゃいけない。ただそう簡単じゃない、先生おっしゃる通りなんですけども。しかしそれはもう不可能なことはないので、ここはやっぱりやりきらないと日韓関係良くないし、この地域の安定のために良くないですね」