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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第四八九回('14年3月2日 放送)
 「進む論戦」
 ゲスト: 藤井裕久 氏 / 武村正義 氏

御厨

「まずはこの籾井会長の発言ですね、その後全て撤回した訳ですけども、藤井さん、この発言をズバリどういうふうにお考えでしょう」

藤井

「公共放送のトップがこういう事を言うというのは愕然としましたね。普通は考えられない事だと思います。放送法から言っても不偏不党ということですから、これはもうそれだけでも資格がないと思います。その上にですね、経営のあり方についてですね、今お話がありましたけども、職員、特に理事たちはね、良い気持ち持ってないしね、みんな敵対関係にあるでしょ。これはね、会社でも同じですがね、トップと組織が離反してたらね、どうにも機能しないですよね。私はそういう意味でこの人は全く適切な人じゃないと。もっと言わせて頂けばですね、総理大臣が任命権者ではないけども総理大臣が実際上やられたことは公知の事実ですから、私は総理大臣の責任も大きいと思っております」

御厨

「なるほど、武村さんいかがですか」

武村

「とにかくNHKはほとんどの国民が料金を払ってますからね、会員のような会社ですよね。ひときわ国民にとって身近な報道機関でありますから、そこのトップが、そこそこの人が座ってて欲しいと思いますよね。なんかこの人荒々しいですね、こんな荒々しさでよく大会社の副社長までなったのかと不思議に思うくらい、物言いがすごく荒っぽいですね、だから今藤井先生がおっしゃった通りなんですけど、考えてみると経営委員は政府が決めて国会の同意を得て決まってますよね。その経営委員がこの会長を選んでますから、間接的には会長も政府が選んでるというふうにも言えると。そう言う意味では政府の責任は大いにあると私は思いますね」

御厨

「そして国会では野党からですね、籾井会長の辞任を求める声も出ていますが、藤井さんこれはどうお考えでしょうか」

藤井

「私もその通りだと思います。これはね、NHKの職員がまず非常な違和感を持っていると言う事と、それであるが故にやはり機能がこれから落ちてくるんじゃないかと思うんですそれからもうひとつ、さっきちょっとお話出ましたけれどもね、世界が皆ね、NHKという公共放送、俺たちのBBCは絶対こんな事ないぞってな事をもう言ってますですね。このことは世界の特にマスコミ界ですが、批判を受けてる訳でしてね、これだけでも世界から孤立していく日本になりかねないと思います」

御厨

「武村さんどうでしょう」

武村

「もうおっしゃる通りですね、信用問題ですから。ここは自ら判断をされるべきですね」