時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第四八七回('14年2月16日 放送)
 「首都決戦を終えて」
 ゲスト: 野中広務 氏 / 古賀誠 氏

御厨

「公明党の太田大臣も非常に苦しい答弁になっているような感じなんですが、野中さんこの様子をどうご覧になりますか」

野中

「いやまあ閣内不統一というね、事を言われないように配慮したと思いますけどね。公明党は平和というのを最大の目標としてやってきた政党でありますし、いく度か自民党と連立を組みながら時には別れようとする、そういう困難を私は古賀さんと二人で修復し信頼関係を増幅して、なんとかこの両党が信頼に答えていけるようにと努力してきたひとりでありますので。今の総理の発言は国会と言う国権の最高機関をね、無視した考え方であって、最初は憲法改正の三分の二条項を二分の一に変えようと、そういう姑息なことで出かけた。そして法制局長官の解釈が一貫して今まで武力の行使を認めてこなかったら他から持ってきて、そしてその人が変わった答弁をしてくれることを期待しとったら、この人が入院をしてしまって次の人が決められない。そういう中でね、この間のようないわゆる自分の解釈によって、自分が答弁することによって方向が決まることが出来るんだという、我が国の国会とそして内閣とのあり方に、三権分立の基本に立ち返って、非常に問題のある発言をされたと言うのは非常に残念であって。国会議員であり総理である人が、もう一度こういう雰囲気の中にのめりこまないで冷静に考えてくれなければ国の基がおかしくなる、そんな感じが致します」

御厨

「なるほど、古賀さんどうでしょうこの安倍総理の前のめり的な発言について」

古賀

「前のめり以上の問題でですね、立憲国としてですね、とてもじゃないけどこの発言を認めることっていうのは、これ与野党責任ありますね。確かに総務会ではね、自民党の総務会ですが、意見はあったようですが、あの予算委員会の国民がみんな注視してる中であの発言でしょ、あそこで普通国会は予算委員会止まっちゃいますよ。大騒動の話ですよ、考えられないですよ。まさにね、総理で集団的自衛権は考え方で認めたり認めなかったりするっていうことですから。安倍さんの総理の時代が永久に続けば別ですけど、また別の考え方の方が総理になった時に集団的自衛権は日本の憲法違反ですから認めませんと、ころころ変わったら、世界の国々は日本の安全保障とか国際信頼ってものをどう考えるか。全く私はですね、あの発言はですね、安倍総理の謙虚さというかのど元過ぎれば熱さ忘れると言ってはいけませんが、もっと謙虚に謙虚に。日本の国のたった一人の国家と国民の安全と財産を守るというね、そういう責任と自覚しっかりもってもらいたいと。大変な発言だと思いますね」