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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第四七八回('13年12月15日 放送)
 「これからどうする」
 ゲスト: 塩崎恭久 氏 / 片山善博 氏

御厨

「選挙直前に挨拶に行ったと。で、告示の前日に議員会館で5000万円現金で受け取った。ポイントはあくまでも借入金であるということなんですけど、しかし返して借用証もあると、こういう話なんですね。何回釈明してもこの疑惑が晴れない。さあ、ここにきて塩崎さんこの話をどういうふうにご覧になります」

塩崎

「政治家ですから、自ら自らの潔白を明らかにするというしかないんだろうと思うんで、今週も委員会で質疑を受けるというふうに聞いてますから、そこで頑張って釈明されるしかないんじゃないですかね」

御厨

「それは個人責任ですかね。片山さん、元鳥取県知事でいらっしゃる。選挙を司る総務省の大臣もされた訳ですね。これまでの猪瀬知事の釈明をどうご覧になっているか。まあ5000万円を貰ってですね、直接帰宅したという答弁も事務所に行っていたということが判明したりする。これ、疑問があるとすればどこなんでしょう」

片山

「やっぱり出だしの所でしょうね、選挙に出馬しようってその頃にですね、5000万円の金が、金融機関から借りた訳でもない、無担保、無保証、無利息、ある時払いの催促なし。こういう形でお金が持ちこまれるっていう事は、常識的に見たらこれは選挙の費用ということですよね。ですから出だしのところで無理があると思いますね。ですからね、やっぱりね、これはあくまで一般論ですけどね、嘘をついたり白を切ろうという時はね、よほど周到で無いといけないですよね。1つの嘘からいろんなところに波及してきますから、いずれ収集つかなくなるんですね、辻褄合わなくなるし。やっぱり最初にこういう発言をするにしても行為をするにしても、これが後で明るみになった時にちゃんと自分が説明できるかどうか、人がそれを納得してくれるかどうか常に考えなくてはいけないんですね。これ塩崎さんもそうだろうと思いますけど、政治家の場合は常に説明責任を求められますから。後でじゃなくて行為の時に、発言の時に自分が自信を持って説明できるかってことを鑑賞しなきゃいけないですね、それが欠けてると思いますね」

御厨

「塩崎さんいかがですか」

塩崎

「借入をする時はやはりこういう公職におられる方は、自分の権限と関係がある、そういうことがあるのかないのか考えるのが普通だと思いますが、見てると都内に病院があったり老人施設があったりということでありますから、まあきちっと説明をしないとなかなか難しいかなあと言う気がしますね」

御厨

「どうなんでしょう片山さん。結局何度釈明しても疑惑は晴れない。都議会での追及が続いていくという中で、オリンピック控えてますよね。それから一般の都政も色々とこれから問題があると思うんですけども。都政が停滞するというこの点どうなんでしょう」

片山

「それはね、停滞するっていう事は明らかですよね。ただ今の都議会に限らず地方議会って言うのは実はその知事とか市長さんを相手にして挑みかかるような質問形式のやり方をしてるんですね。ですから相手が非常に強くて立派で、そこに挑みかかるという、そういう図式が今回のように猪瀬さんこんなになりますとね、成り立たなくなる訳ですよ。だからあなたに質問できない、というのは実は今の地方議会のあり様をよく反映してるんですね。決めるべき事を条例とか予算案を淡々と決めていくってのが本来の議会の機能なんですが、そこは脇に置いといて質問戦で挑みかかって良い答弁を引き出すっていうそういう議会モデルなんですよ。それが成り立たなくなるんです」

御厨

「塩崎さんどうでしょう、東京都政の停滞」

塩崎

「先週私のところで勉強会をやって。オリンピックに向けて整備をしなきゃいけませんね、道路もそうだし施設を色々作らなきゃいけない。それをどういうふうにやっていくかって言うのを聞いたんです、東京都の方に来ていただいて。これはかなりオリンピックまでに…オリンピックと言っても実はその前にラグビーの世界大会があったりですね、プレオリンピックとか色々あるので、そんなに時間ないんですよ。5年くらいしかない。そうするとそこまでの間にやりきれるかっていう、例えば高速道路だって相当古くなってるわけですね、前回のオリンピックの時に作ったものですから。そういうものが万が一の時に笹子トンネルみたいなことが起きないようにしないといけない訳ですから。そういうことを全部点検してやっていくとなると相当やっぱり決断がいて、これとこれと順番変えて急いでやろうとか、そういうふうにでもしないとオリンピックに間に合わないということになる。人も集めないといけない、今、労働者の数が足りないと言うこともありますからね、色んなことをやっていかないといけないとなると、早く正常化しないと大変ですね」