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第四六五回('13年9月15日 放送)
 「『オリンピック』が来て…」
 ゲスト: 石破茂 氏 / 玄葉光一郎 氏

御厨

「放射能漏れについては実は連日全体像が分からなくて、ものすごく深刻な事態と言うニュースがあったんですね。その一方で安倍総理のこういうプレゼンテーションの発言をお聞きになって、玄葉さんの率直な感想はどうでしょう」

玄葉

「率直な感想は、東電も想定を越えていてコントロールはされていないと言う事を言っている訳です。今回、国際公約したことで政府として本腰を入れざるを得なくなったと言う意味では良いことだというふうに思っています。

安倍総理の言葉尻を捕らえるつもりはありません。ただ、先ほど申し上げたように東電は逆の見解なんですね。これは、政府がこれから対策を講じる際にコントロールされている前提なのか、コントロールされていない前提なのかで大きく違ってくるということがあると思うんですね。ですから、コントロールされていないのが現状でありますから、それを前提に以前も申し上げましたけれども、事後的に対応するんじゃなくて未然に防止をする、そういう抜本的な対策を代替案も含めて重層的に展開するということが極めて肝要だと思います」

御厨

「石破さん、どうでしょうこの問題」

石破

「安部総理があそこまで言い切られたわけですね。私どもはそれに責任を持たなければなりません。そして福島の漁師の方が言葉通りやってくれと、言うのをそのとおりにやらなければいけないのですよ。

ひとつは、誰がやるんだ、誰が、ということであってですね。国が前面に出るっていうことははっきりしてる訳ですが、責任論を今追及してるよりはまず、それをうやむやにすると言ってるわけじゃないが、国がやる。国が責任を持つ。要は納税者の方々にお願いするってことですよ。

そして、いつやるんだっていうのはもう速やかにやる。そしてどうやってやるんだということは、もちろん漁師の方々の理解が必要ですが、バイパスして汚染されない前に地下水は海に放出するということ理解をいただかねばならん。そして凍土壁でやるかどうかは別として、これをきちんと遮断しなければいかん。そして今あるタンクをどうするんだということ。

ですから、誰が、いつ、どのようにということに対して、政府として地元のご理解を得ながらも早急にそれをやるってことですよね。どっから何が漏れてんのよということがきちんと解明されてない訳で、それが分かんなければ止めようがないでしょ。そしてそれをじゃあ、どうやって止めるんだっていうのは、それはバイパスして海に流すってことにご理解をいただかなければどうにもならん訳でしょ。今あるタンクでどうやってそれを遮断するかということを決めなきゃいかん。ひとつひとつ分かるようにご説明をしなければいかんです」

御厨

「それを政府としてやられるということですね」

石破

「やらなければいけません。そうでなければ、総理が嘘をいったことになっちゃいます。私どもはそんなことをするつもりは全くないし、してはいけない」