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第四五五回('13年6月30日 放送)
 「争点は何か?何にすべきか」
 ゲスト: 武村正義 氏 / 増田寛也 氏

御厨

「武村さん、この国会最終日のいわゆる問責騒動。これどうご覧になりますか」

武村

「まあ相変わらず国民にとっては分かりにくい状況ですね。泥仕合というタイトルがでてますが、なんとなく自民党もね、泥仕合を印象づけて、ねじれがだめだってことをアピールしたかったんじゃないか。予算委員会を欠席したりね、問責最後の日だって、重要法案より先に自民党が賛成して、問責の可決を決めたりしましたからね。あれ決めたら、後は重要法案はダメになりますからね。わかっていてそうしているから、なんとなく「ねじれではダメだ」っていうことを国民に認識してほしいからこんな状況を、与野党含めて作ってしまったんじゃないかなと、僕は思ってみてます」

御厨

「なるほど、増田さんいかがですか」

増田

「ねじれが直ってね、それで両方同じ与党が多数取るっていうのが、まあ一つのあり方だと思うんですが、物事決めていく上でのね。私は今回の騒動を見てですね、そもそもやっぱり参議院いらないんじゃないかと、いう気が強くなりましたね。そんなに軽々しくこの問題を議論していいのかっていうことはあるけども、だけど例えば、この前に0増5減ありましたよね。で、0増5減、全く参議院意志表示せずにですね、衆議院に戻って再可決ということになったんですが、少なくともああいう衆議院のですね、選挙区制度をちょっと離れた立場で参議院がですね、どうだっていうことをやっぱり意思表示してくれないと、それはやっぱり立法府の問題だと思うんですよね。衆議院が、当事者が判断したことをもう一回参議院で別の角度から判断しないとだめなんで、それがもう全くできなかったということで、参議院はやっぱりいらないんじゃないかという気がしたんで。とにかく電力自由化の事につながる電気事業法とか、そっちが成立しなかったのは本当に惜しいなと、いうふうに思います私は」

御厨

「やっぱり電力の法案に関してはそうですか」

増田

「やはりこう地域独占に穴を開けて、再生可能エネルギーを増やしたり、それから発送電分離という非常に重要な法案ですよ。あの電気事業法は。で、もう民主党も賛成してですね、まさに成立するというところまで行った訳ですから。だから中だけ見て外のどういう効果があるかっていうことを判断できないところはいらないんじゃないでしょうかね」

御厨

「なるほどね。武村さんね、更に見ると、生活保護の不正な受け取り、これをなくす。あるいは働きやすくする。ということを含んだ法案も結局廃案になっちゃったんですけども、こうした生活関連法案で廃案になっちゃったものがあるということ、どうお考えでしょう」

武村

「だからこういう大事な法案はね、そもそも最終日までギリギリまで送ってしまっていることに問題があって、半年間も通常国会開いてる訳だから、もっと早々とね可決成立をさせるべき。国民的な判断からすればそうでなきゃいけないのが、最後まで重要法案がむしろしわ寄せを食ってしまって、最後の最後はこうして打っ遣りみたいな形で廃案になってると。本当に残念。ですから国益がなくて党利党略が優先しているというふうに映りますね」