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第四四二回('13年3月24日 放送)
 「アベノミクス」の春
 ゲスト: 藤井裕久 氏 / 石破茂 氏

御厨

「違憲、違憲、違憲と違憲判決が連続して出ている。石破さん、この問題をどういうふうにしたらいいかということと、今国会中に法案の成立という考え方、変わりませんか」

石破

「全く変わりません。違憲状態でいいはずはないのであって、だから『0増5減』というのは、別に緊急避難という言葉を使うと別に違法性があるとは言わない。まず0増5減をやるのは当たり前ということなんですよ。違憲状態でいいはずないじゃないですか。そして野田さんが昨年、何と言って解散をしたのか。定数削減と選挙制度の改革、これをやるんだったら解散しますよといって安倍総裁、受けて立ったわけですよね。で、自民党、民主党、公明党で6月までの今の国会で結論を出そうと言ったじゃないですか。ですから私たちは今月の半ばに自民党の案というのを出したわけですよね」

御厨

「そうですね」

石破

「で、どんな反応があるかと思いきや、金曜日に民主党、維新、みんなの党、やらないという紙を持ってこられましたよ。0増5減もやらないと。抜本的にやるんだったらば選挙制度そのものを変えろと。これ、この国会で本当に間に合うんですか。完璧なものってないかもしれない。でも一歩でも近づく。定数を減らす。民意を小選挙区のかなり強調されたものから、少しでも民意が反映できるような形に直していく。私たちは案を出しているので、どうやって今国会中にやるかということは責任を持ってもらいたいですね」

御厨

「さあ、藤井さんはいかがでしょうか。民主党の動きが鈍いという感じですが」

藤井

「今、私たちの前からの立場を石破さんが言ってくださいましたから繰り返しません。繰り返しませんが、0増5減の話の区割りの問題がありますが、これはもうやらなきゃならないのは当たり前のことなんですね。もう一つは、私たちが野党のとき消費税の議論をしたときに、それは論理的に税の話じゃありませんけれども、これは政治の話として国会議員も減らさなきゃだめだというのは、もう民主党が野党のときから言っていることなんですよ。そして自民党さんも消費税104条ですか、言っておられて、ずっと一致してきている話なんですね。これをまたゼロに戻すというのは、私はあり得ないと思うんですよ。

何を言っているのかというと、要するに比例区で二つのグループをつくるというのは憲法に違反するんじゃないかということだと思います。私が当時議論した中に、うちの党にもそういう議論がありました。ありましたが、うちの党がその連用制というのを出しているわけですよ。なぜか。やっぱりやらなきゃいけないから、少しはそこいらは目をつぶろうという話でやったんです。いま自民党さんなり公明党さんが言っているのは、そのことだと思いますよ。恐らく自民党さんの中にも、これは本当に大丈夫かいと。これは党内の話じゃなくて国民の皆さんが何と言うかという問題も含むわけですけれども、しかしそれでもやろうというのは、かつての与党民主党の時代の話なんですよ。私は今自由人ですからあえて申しますが、当たり前のことだと思っています」