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第四二一回('12年10月28日 放送)
 「さあ臨時国会」
 ゲスト: 前原誠司 氏 / 増田寛也 氏

御厨

「前原さん、自主憲法制定を掲げようというのがこの石原新党の動きのようですが、どのようにごらんになりますか」

前原

「中央集権体制の打破というのは、大賛成ですね。民主党がそれを、この3年間やってきました。天下りをなくす、予算編成を国家戦略室に移す。そして中央から地方へということで、中央がコントロールしてきた義務付け・枠付けという地域を縛るものについては、今まで2400を地域にもう移してきましたので、そういう意味では、このテーマについては私は大賛成ですね。

ただ、憲法の破棄と言われると、やはり憲法というのは中身が大事で、3本柱は、極めて大事な、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義、これは大事な柱ですので、この精神は生かして、変えるところは変えるべきだと思います」

御厨

「なるほど。増田さんは知事のご経験がありますけども、こういう動きってどう思われます?」

増田

「石原都政というのは私もウオッチしてきたんですが、正直、1期目はホテル税ですとか、銀行税とか、それから一番大きな成果というのはやっぱりディーゼル車規制ですね、これは就任後1年以内にぱっと打ち出しました。すごく華々しかったんですが、2期目になって、2期目すぐに銀行の構想を打ち出して、1000億入れましたよね。大失敗で、3期目にまた400億追加したりと。ですから、正直、私は石原都政の実質的なものというのは1期目だけだったんではないかと。2期目、3期目は、もうその後始末で追いまくられましたね」

御厨

「そうでしたね」

増田

「4期目はほとんど、聞きますとね、都庁のほうにも行かれないと。やっぱり関心ががたっと薄くなったような気がするんですね。ですから、もちろん新党を結成していろんなところに挑戦するというのはいいんですが、結局、大阪の人たちの若いエキスを入れる。大阪の人たちからしてみると、東京が非常に手薄なところを、そこでお互い補い合うみたいな、そんな形につながっていってほしくない。何かそういう野合みたいなにおいがやっぱり出てきて、どうかなと思いますね」

御厨

「なるほど。前原さん、要は、一つは第三極としてこれが脅威になるかどうか。この辺どうでしょう」

前原

「政策を見てみないとわからないですね。今の私の見立てでは、石原さんの新党と、維新も相入れない部分が多いと思いますよ。ですから、それを乗り越えてでもやるということであれば、まさに増田さんがおっしゃったように野合になってしまいますので、第三極だからというだけで協力というのは、これはちょっと国民に対しては、受け入れられないと思いますね」