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第四二〇回('12年10月21日 放送)
 「決まらない政治」の中で
 ゲスト: 藤井裕久 氏 / 石破茂 氏

御厨

「石破さんは出席されていたので、結果はどうであったのか、ポイントを整理してお話をいただきたいと思います」

石破

「不誠実のきわみだったという、すごく悲しくて残念な思いも込めながら、こんなに私、腹立てたのは久しぶりですよ。こんなことがあっていいのかということですね。

新しい具体的な提案があるということで党首会談をやっているんですと。何ですかと聞いたら、何もない。新しいものも、具体的なものもない。忘れないでください。私たちは『解散、解散』と言っているのではない。総理が政治生命をかけるとおっしゃった『税と社会保障の一体改革』。本来公約違反なんだからその場で信を問うべきところ、近いうちに国民に信を問うという総理の発言があったので、谷垣総裁は、それを信じて合意をされた。その後、衆議院本会議では民主党から大量の造反が出て、民主党だけでは成立しなかった。私たちがあそこで賛成しなければ、あそこで倒れています。だけど私たちは約束を守らなきゃいけないということで、3党合意、税と社会保障の一体改革が成立した。

それが成立したら、『近いうち』というのは、もうどうでもいいんですか。総理から発言があったのは『重く受けとめています』『責任はわかっています』。近いうちに信を問うというのは、我々に対する約束だけじゃないです、『国民に信を問う』と言ったんですよ。そこまで言いますかと、そこまで不誠実ですかと。私は、野田さんはそんな人だと思っていなかった。これほど私は腹を立てたのは初めてのような気がする 」

御厨

「石破さんはお怒りでありますが、藤井さんはそれを受けてどういうふうに」

藤井

「私は野田さんに「憲法違反の解散はしてはいけない」ということだけは常に言っております。現に衆議院も違憲状態と言われている。参議院もそれをサポートするように違憲状態と言われている。しかも参議院は違憲だと言っている。こういう状況の中で、これを直さずして解散するということは、野田さんに「あなたは憲法違反の総理大臣になるんですよ」ということを言ってきました。

ですから、それを直すなら、もう堂々といつでもいいからやりなさい。時期は私の言う話じゃありませんけれども、0増5減は着実にやるということがあって初めて私は解散に言及することであって、しかもそれは野田さんの専権事項ではありますが、とにかく環境をつくってもらいたい。それは、0増5減は少なくともやってもらいたい」