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第四一三回('12年9月2日 放送)
 「決める政治」が、また「決まらない政治」に
  〜3党協調路線にひび
 ゲスト: 野中広務 氏 / 藤井裕久 氏

御厨

「藤井さん、赤字国債はどうされます? 今の予算の90兆円の40兆円の手当てはまだないわけですね」

藤井

「これは、片山さんとやったとき、片山さんはこう言ったんですよね。憲法に書いてないかもしれないけれども、予算と一体なものは予算と同じように考えてやらなきゃいけないんだと、参議院もそのまま同意すべきものだと、こう言っておられました。あえて今それを言いませんけれども、今現実にこうなった。

私は凍結せざるを得ないと思います、歳出を。そのとき1番にやらなきゃならないのは政党交付金です。なぜならば、これ悪いことをやっているのは、みんな政治家なんですよ。だから、政治家からまず凍結されるべきです。それは政党交付金です 」

御厨

「政党交付金を凍結と」

藤井

「凍結です。それから始めるべきです 」

御厨

「野中さんは、どうお考えでしょう」

野中

「私が心配するのは、地方が非常に今、財政的に弱ってます。その財政的な状況を見ると、この38兆が凍結されたら、1兆4000億ぐらいが地方の分なんですね。これが地方に回らないというのは、血がとまるような状態になると思う。だから、国家の方向は違った方向へと向いてくることを心配しております」

御厨

「そうでしょうね。選挙がいずれにせよあるわけですけども、藤井さんは、この1票の格差が違憲状態と、これは前から言っておられましたけども、どうでしょう」

藤井

「私は、野田さんにいつも言っていることは、憲法違反の選挙はだめだと。それはどういう話があるのか私は知らないけれども、選挙については、それだけは守ってくださいと。私は消費税をやったということは、必ず歴史に残る、プラスになると思うけれども、もし違憲のままでやれば、歴史に残る憲法違反総理になるぞと。こういうことを私は言っております」

御厨

「なるほど。野中さんいかがでしょう」

野中

「同じですね。しかし、なぜ4増4減を決定をしたんでしょうね。私はそれがわからんのですよ。適正な順序も踏まないで、これをやったら憲法の違反になって無効になると思うんですよ」

藤井

「まず衆議院は、憲法問題は0増5減ですね。それから今の4増4減というのは参議院の問題ですが、これも議長のもとでやってきた結果だと聞いてはおりますが、そういう程度でいいのかというのを今、野中さんは言っておられると思います。傾聴すべきご意見だと思いますが。  もう一つ、その0増5減だけでだめだというのは、国会議員の削減という定数削減なんです 」

御厨

「はい。それは出てきますね」

藤井

「財政を厳しくするというのはシンボリックな話だとは思いますけれども、今の世の中では、これもできないようで何で消費税だというのが、もう世の中の大勢だと思います。ですから、これはどうしても成立させるべく、強引な出し方とおっしゃいますが、強引でもやらなきゃいけないと思ってます」