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第三九五回('12年4月22日 放送)
 「なにやらゴタゴタ」
 ゲスト: 藤井裕久 氏 / 武村正義 氏

岡村

「2人の大臣の問責決議の提出を受け、『朝日新聞』では「2閣僚は辞すべきだ」と、2大臣の辞任を求めています。『毎日新聞』は「混乱は総理の責任だ。2代続いて資質が問題となる防衛大臣を任命し、混乱を招いた野田総理の責任は重大である」としています。そして『東京新聞』も、「適材適所だったのか。問責で政権を揺さぶる国会戦術は問題なしとしないが、今回はやむを得ない。閣僚としての資質が厳しく問われている」としています」

御厨

「まあ、相当厳しいわけです。こうなる前に、もっと早く更迭できなかったのかというのは、まあ、素人はみんなそう思うわけですね。田中さんに対しても前田さんに対しても相当厳しい目になってるんですが、藤井さん、これはやっぱりできなかったんでしょうか」

藤井

「私は、総理の先見ですからあまり深くは言いませんが、言いませんが、さっき申し上げたように、お2人とも問題があることは、もう間違いないということが一つです。それからもう一つ、あえて申しますとね、この野田内閣の最大の仕事は消費税なんです。それを通すためにどうすればいいのかという覚悟を持たれればいいと思います」

御厨

「なるほど、それは総理がということですか」

藤井

「総理がです」

御厨

「さあ、武村さん、問責後も大臣の更迭を野田さんは拒否したわけですね。大臣は更迭しないと。こうすると、今度はまた自民党のほうは、じゃあずっと審議拒否だという話になってきて、まあ、時間がどんどんどんどんそれで消費していくということになるんですけど、この辺のところのあんばいというのは、武村さん、どうごらんになりますか」

武村

「まあ、いま藤井さんもおっしゃったように、私は、消費税という大きな政策を目前にしてますからね、このことで不退転は立派だと思っていますが、原発の再稼働とか、こういう問責の2人の責任問題なんかであんまり総理大臣が頑張るというのは、むしろ柔軟にやられたほうが、私は大きい目標を達成するためにはいいと。

マスコミも一部は、こういう問題が起こるとどっちもどっちだと。チキンレースだと、こういう言い方をする人が多いんですけどね、今度の場合はやっぱり、この論説もそうですが、2人の大臣に問題があるというのが国民の認識ですから、やっぱりこういう人を任命したこと。総理大臣がやめさせるか、でなきゃ本人が自発的にやめるか、そういう道があったじゃないか。それがあれば問責はしなくて済んだわけですね。どっちもどっちという言い方は、私は問題をぼやかしてしまうと思いますね」

御厨

「まあ、藤井さんね、これ、本当に言いづらいと思いますけども、先ほど、とにかく消費税が一番の問題である」

藤井

「そうです」

御厨

「これを通すためには、とおっしゃった」

藤井

「そうです」

御厨

「そうすると、やっぱりこれは早めに、要するに、とげは抜いておいたほうがよかったんじゃないですかね」

藤井

「とげは抜くべきだと、武村さんもおっしゃったとおりなんです。私は、消費税だけは絶対にやらなきゃならないと。日本の将来のためにやらなきゃなんないと思っておりますから、今のようなことについてはとげを抜くべきだと、私は思っております」