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第三六三回('11年8月28日 放送)
 「新しい総理大臣のポイント」
 ゲスト: 武村正義 氏 / 増田寛也 氏

御厨

「増田さん。まず参議院の輿石さん、それからあの西岡さん、これも模索して、いろいろやって最終的にここに落ちつくんですけど、このぐるぐる回る小沢さんのねらいって何なんでしょうね」

増田

「参議院議員、輿石さん、それからよりによって三権の長の、しかも行政府の最高責任者になっている立法府の長に声をかけるという、これは多分、小沢さんの、今まで、いわゆる憲政の常道と言われる仕組みを尊重していたその人にしては、もう打つ手がないという感じがしますね。ついにそこまで声をかけるぐらいまでになってしまったのかと」

御厨

「なるほど」

増田

「それから、海江田さんについては、泣いちゃだめだよなということを周囲に漏らしたと言っていますが、消去法であるのは間違いないんですが、いつでも取っかえがきくということで、心底支えようというつもりは毛頭ないと思います。これはよくあることだと思いますね」

御厨

「なるほどね。うん。今、増田さんはそうおっしゃいましたけど、武村さんはどうですか。小沢さんの裏をご存じの武村さんとしては。何で海江田さんを推しちゃったか」

武村

「私は小沢さんらしい行動だと思いますね。前回だって、田中眞紀子さんなんかも誘ったりして、自分の周辺で手当たりばったり誘ってみて、最後は自分で出ましたけどね。今回もほんとに人物を選んでいるのかなとさえ思う。小沢体制を復元したい、やっぱりもう一度党の金も握ってかっちり支配をしてという、その気持ちが強いと思うんですよね。その政治はだめだということで菅政権で否定をしたんだけど、すっきりしていないんですね。民主党全体としては小沢政治の総括がすっきりできていないから、またこういう形で復元をして」

御厨

「またぞろという」

武村

「民主党なるものは鳩山、菅から始まったんだけど、小沢さんと合体したのは間違っていると僕は見ているんです、根本的に。だからマニフェストの矛盾も…」

御厨

「そこにある」

武村

「あらゆる矛盾がそこにあって。そういう意味では、民主党って、総裁選挙(代表選挙)の挙党一致を叫んでいるときに申しわけないけど、この矛盾がもう一度再現されて変えられないなら、もう二つに割れたほうがいいと、そのほうが日本のためだと」

御厨

「なるほど」

武村

「だって、民主党の中の違いよりも野党との違いのほうが狭いというか、そういう状況ですからね、政策の違いは」