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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第三三三回('11年1月9日 放送)
 「発進 菅政権2011、その行方は」
 ゲスト: 海部俊樹 氏 / 藤井裕久 氏

御厨

「菅総理は政治生命をかけるとまでおっしゃっているわけですけども、藤井さん、どう進めていかれますか」

藤井

「私は一つの会の会長をやっておりますね。それは要するに中期的に見て、社会保障は1960年代には日本は極めて進んでいたんですよ、国民皆保険、国民皆年金。 ところが、そのときの条件が崩れたのは事実なんです。 まず、高度成長はなくなったということです。それから、合計特殊出生率が当時は2を超していたんです。それがなくなった。それからお互いに助け合うという地域社会、家庭、企業。そういうものが崩れたんですよ」

「その崩れた前提に立って、かつ社会保障を充実しなきゃだめだというのが我々の結論なんです。それはどうかというと、それは消費税と一体でやるんだと。これが我々の考えでして、社会保障を充実する条件が1960年代よりも全く変わったけど、充実するというところに焦点があるんです」

「そして、それに基づいて今の消費税という問題があるわけで、私はその原点に戻れと初めから言っているんですが、今の総理は参議院選挙でオーバーランだと、ここで申しましたね。オーバーランなんです。だから、原点に戻ると今のような話になるんです」

御厨

「なるほど。海部さん、こうやって総理大臣が会見とかテレビで必ずやりますと言って、結局できなくてやめちゃったというケースは、過去にもあったと思うんですね。宮沢さんがテレビに出て政治改革をやりますと言って、結局できなかった」

海部

「ああ、そんなことがありましたね」

御厨

「そう、ありましたね。そういうようなご経験は、海部さん自身はございますか」

海部

「やっぱり言葉尻をとらえて、そこだけで悪意を言うんじゃなくて、大きな流れの中でこれをやるんだと言ったときには、やっぱり総理の言葉というのは重いものだと思いますし、責任持ってやっていかなきゃならんと考えますね」