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第三二七回('10年11月21日 放送)
 「さあ、政局が…」〜どうもうまくいかなくて
 ゲスト: 野中広務 氏 / 渡部恒三 氏

御厨

「菅政権は政権を維持できますかね」

野中

「政権維持よりも、やっぱり国会の解散を含めたことを考えなきゃならない、あるいは心ある人たちが与野党を含めて政権の再編成を、政界自体の再編成を考えなければ、今やっていることは国民と国家の将来について本当に真剣な論議がやられておるようには思わないんですね。

言葉じりをつかまえたりなんかして、ごちゃごちゃごちゃごちゃやっているという、そんな感じでして、こんな危機に立って、あのリーマンショックのときに株価は1万2200円と、今、先週の金曜日はちょうど1万1000円を割っているんですよ。

だから、そういうことを考えると、私はもっと、我々は国家と国民のために選良として出てきたんだという責任を与野党の皆さんが考えてくれなければ、この重要な危機は乗り切ることができないと。だれを問責したらええんだとか、そういう問題ではないです。

私も問責を経験しましたけれども、やっぱり問責を決議したら、その問責を決議された大臣は、出席する本会議あるいは委員会には審議をしないということになっちゃったら、結果的にはその大臣がやめなくてはならないということになるので、こんなもん首そろえてそんな状態になったら、また予算はおくれるばっかりで、こっちでいいことばっかり言いながら、中は一つも金が出ていかないんですよ。景気は余計悪くなってくる、年末が来る、大変な状態が私は出てくると思いますね」

御厨

「なるほど。恒三さんはどういうふうに」

渡部

「なかなかいい話をおっしゃっていると思ってるんですけどね。私は率直に今の政府のほうがもたもたしていることも認めますけど、しかしそれよりも国益、これを考えると、やっぱり補正予算、提出することさえ、代表選挙でおくれたことを我々は反省してます。ですから、ここで一日も早く通してくれる、それが野党第一党の自民党の責任だと思うのね。

それを昨日の質問を聞いていると、共産党が一番筋道の通った質問で、自民党のものは何か先ほど野中さんが言うように、言葉じりをとらえてあれが悪いこれが悪いで、この辺でやっぱり国益を与党も野党も、国民の皆さんの期待にこたえる責任感を我々は強く持たなければならないと思いますね」