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第三二四回('10年10月31日 放送)
 「仕分けるぞ!」
 ゲスト: 武村正義 氏 / 枝野幸男 氏

― 事業仕分け 第3弾 特別会計で復活“ゾンビ”事業について
御厨

「枝野さんはどんな感想をお持ちですか」

枝野

「まあ正直言って、こういうことが予想されたので、仕分けは1回では終わらせないで何度も繰り返さなければいけないということにしたんです。去年の11月に最初の仕分けをやるときは、これは1回や2回やるものかなあ、と最初思ってんたんですが、一度やったらですね、これ本当にちゃんとその結果どおりに見届けないといけない。本当にみんな、1回言われたからといってそれであきらめるかといったら、恐らくこういった形で名前をつけかえたりとかいろんなことをやるに違いないと、そのとき思ったもんですから、いかにフォローアップするかと、実は去年暮れからずっと考えてきたんです」

御厨

「なるほど」

枝野

「そして10月の今回の事業仕分けは特別会計なんですが、その中のゾンビを取り上げたわけです。実は11月には再仕分けのセットをやるんです。つまりこれまで事業仕分けをやって結論が出ているのに、その結論どおりやっていないと疑われるもの、看板のかけかえのように疑われるものを、そこでまとめて取り上げることにしています」

御厨

「なるほど」

枝野

「こういうことを繰り返すことによって、同じ指摘を何度もされたら、こちらも「何だ、それは」となりますし、マスコミの皆さんも、何だ、ということになりますから、このプレッシャーをかけ続けないと一度仕分けた結果が実践できない。そのためにまさに今やっているということです」

御厨

「武村さんどうですか。このやり方」

武村

「まあこのゾンビの例は、職業紹介の法人の仕事を特会の仕事に場所をかえて生き返らせているわけで、これが見つけられてまたしかられているわけですが、堂々と、廃止に決まった法人が廃止しないということを政務三役で決めているような例もあるし、ゾンビどころか堂々と仕分けに対して政府の一角が反論、反抗しているようなこともある。そもそも考えてみると、枝野さんがご苦労いただいていますが、仕分けの作業というのは、日本の法律の仕組みとか統治システムの中でどういう位置づけにあるのか、そこがまあ、あんまり定かじゃないというところに一つ問題点があって、だから仕分け作業というものの位置づけを政府全体の中でも、法律の体系の中でもきちっとしないと、この問題はずっと尾を引くのではないか」

御厨

「それはあると思いますね」