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第三一六回('10年9月5日 放送)
 「大政局」〜国民の八割が復権反対の中
 ゲスト: 藤井裕久 氏 / 武村正義 氏

― 国民の八割が復権反対の中、小沢前幹事長 代表選出馬に…
藤井

「私はですね、小沢さんは初めは出たくなかったんだと思いますね。逡巡しておられたということは間違いないと思うんですよ」

御厨

「はい」

藤井

「どうも周りが元気よ過ぎるんですね。ある意味ではお気の毒だなと思っておりますし、この事実は十分ご承知ですからね。そういうことは十分承知の、やっぱりこういう場に臨むということに対しては、相当逡巡があったと私は思っているんです」

御厨

「武村さんはどうでしょう」

武村

「私も、小沢さんは出ないだろうと思っていたんですけどね。だからびっくりしたんですが、もともと小沢さんって、組織の中で面と向かって反対したりね、面と向かって異を唱える人がめったにいないんだけど、いると、かっとする人だと僕は、昔の経験からそう思ってるんですね」

御厨

「なるほど」

武村

「ですから、今回もそういう意味では、やっぱり菅さんの脱小沢の考え方、小沢さんをとことん人事では妥協しないという姿勢をはっきりさせたことで、「よし、それじゃやろうじゃないか」という、何かそういう気持ちがばっと出てきてね、飛び出したという」

御厨

「感じですかね。まあ、いずれにしてもですね、そもそも今、円高で、株安もあって経済がそんなにぱっとしないというときで、「代表選なんかしてる暇がありますか」みたいな感じも実はあるんだろうと思うんですけど、この世間の目というのはどうごらんになりますか、藤井さん」

藤井

「全くそのとおりだと思いますね。そしてね、これ政策という形で表に出てますけどね、実は権力闘争ですよ。古今東西の政治史を見ればね、みんな政策という形をとりながら権力闘争をやっているわけですよ。この本質が権力闘争だということはやっぱり知るべきだと思います」