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第二九三回('10年3月14日 放送)
 「嵐を呼ぶ参院選挙」
 〜その前に何が起こる?〜
 ゲスト: 野中広務 氏 / 亀井静香 氏

― 締め切り迫る!「普天間移設」問題
御厨

「鳩山首相の決めた5月末までの決着。間に合いますか?」

野中

「やっぱり一国の首相がそれが出来なかったら、私は辞めますとまでおっしゃったんですから、それなりの落としどころを考えているんじゃないかと思いますけどね」

御厨

「亀井さん、今後の段取りはどうなるのでしょう?」

亀井

「間違いなくこれは5月末までに決着できます。元々これは、安全と騒音の問題なんです。本来はそれを解決できればいい話であって、私はアメリカが積極的に解決への努力をすべきだと思います」

御厨

「なるほど」

亀井

「日本に基地を置いている以上、騒音と安全の問題をちゃんとするって事は、アメリカ軍の義務なんです。それを日本国政府も一緒に協力してやっていくと」

御厨

「はい」

亀井

「国民新党は、陸上案を提示しておりますけれども、結局今の国民は、自分たちが責任を負い、犠牲を払うのがイヤだと。沖縄の負担を軽減しよう、みんなで分け合おうという気持ちがないんです」

御厨

「そうですね」

亀井

「そういう国民の得手勝手な気持ちを、変えないかぎり不可能です。これは5月末まで変わりっこありませねんから、そうなってくると最後の落とし所は、国民新党が提案している陸上部案。これだとアメリカのキャンプの中ですから」

御厨

「野中さんのご経験から言って、アメリカはこの案に乗りますかね」

野中

「私は乗らないと思います。私どもも出来るだけキャンプ・シュワブの一部を使って、そして少しだけ埋め立てをしてやるのが、 一番いいと思って、最終案を小渕首相の時に決めたわけです」

御厨

「はい」

野中

「普天間にいる部隊は、簡単に嘉手納にいける部隊と違うんですよ。海兵隊ですから全く質が違う。それについても考えて いかなくちゃならないし」

御厨

「はい」

野中

「工事用道路も辺野古まで持っていって、後は、高速道路にすると。そこまで橋本さんの時代から、ずっと積み上げて やってきたんですよ」

御厨

「なるほど」

野中

「だからやっぱりキャンプ・シュワブの近いところで埋め立てをしていくという、現実に則した案を、私は、選択すべきでは ないかと思います」

御厨

「亀井さん、野中さんはこうおっしゃってますが?大丈夫ですか?」

亀井

「これはさっきも言ったように、本来、アメリカが解決する責任もあるんですよ。それについて日本国内、色々探したけど ダメだと。グアムに全部というのも無理だとなってくると」

御厨

「はい」

亀井

「陸上部案は、アメリカのキャンプの中を使う話ですから、アメリカもダメだとは、最終的には言えませんよ。だからそういう意味では、そこに落ち着かざるを得ないと思います」