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第二八七回('10年1月31日 放送)
 「失地回復できるか鳩山丸」
 〜施政演説から始まる〜
 ゲスト: 野田佳彦 氏 / 増田寛也 氏

― 内閣支持率。ついに「不支持」が「支持」を逆転!
御厨

「以前にこの番組でも、こういう日が早晩くるんじゃないかという話がありましたが」

増田

「でも、予想より早かったですね。予算の決まり方とか、外交、安全保障、辺野古の問題も含めて、いろいろ不安定要素はあったと思いますが、やはり決定的なのは『政治とカネ』の問題でしょうね」

御厨

「そうですね」

増田

「一番は、小沢さんの事情聴取の前に、何か検察と構えるような雰囲気が出てきて、その辺りが、国民にとって違和感があったのではないでしょうか」

御厨

「野田さん、いかがですか?」

野田

「ご指摘はその通りだと思います。政治家という仕事は、法律をつくることです。法をつくるものは、法を犯すべからず。軽犯罪法だろうが、道交法だろうが」

御厨

「はい」

野田

「そして、そこに疑義が出てきた時は、丁寧に、懸命に、必死に説明をして、火の粉を払うことが必要だと思うのですが、その火の粉の払い方のところで、ちょっとヒステリックに検察とかマスコミを、批判する動きがあったと」

御厨

「なるほど」

野田

「その影響はあったかもしれません。これはイカンと、私も思います」

御厨

「鳩山首相は、当初より、小沢氏と、距離を置き始めている感じですかね?」

増田

「『現在は、幹事長の続投を支持している』と言っていますね。『現在は』と。最初は、一蓮托生って感じがあったんですが、最近は、少し距離を置いてきたなと思います」

御厨

「野田さん、ご一緒におられていかがですか?」

野田

「代表と幹事長として、一緒に政権交代を実現してきたという自負がある中での、同志性は当然あります。一方で、首相は政府のトップですから、基本的には、こういう事案については、緊張感をもって事態の推移を見守ると」

御厨

「その辺りが少し、あやふやじゃないですか」

野田

「去年、西松の問題が出てきた時も、方針としては、個人の問題と党の問題で切り分けしなければいけないと。個人としては、戦ってくださいと。ただ党とは、一線を置くというのが、ルールというか決め方でした」

御厨

「なるほど」

野田

「その辺が、少し混乱をしたのかもしれません。表現の仕方だと思います」

御厨

「仮に、石川議員が起訴されると、小沢幹事長は、辞めるという話になりますか?」

野田

「それは相当、仮の話ですが、ただ一般論としては、せっかく鳩山政権ができて、国民は政権交代を望んだわけですから、その政権交代の意義をしっかり出していくには、7月の参議院選挙で安定政権になることだと思います」

御厨

「はい」

野田

「それが一番の大命題で、その大命題に沿った判断を何かの事実があった時にはするということだと思います」