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第二八○回('09年12月6日 放送)
 「景気は大丈夫か?」
 〜補正予算は?どんな処方箋が?〜
 ゲスト: 野中広務 氏 / 亀井静香 氏

― 補正予算の規模をめぐって「菅VS亀井」
御厨

「結局、補正予算の規模は、どのくらいになるのですか?」

亀井

「最初、菅さんが、2.7兆円だと言うから、それではダメだと。そんな前政権の補正予算を執行停止した額の範囲内で、現在の経済に対応しようという考え方が、基本的に間違っている」

御厨

「そうですか」

亀井

「今日、この時点において、何が必要かという事を、大胆に思い切ってやっていくべきであって、その結果として何兆円になるかという話だと、申し上げているところです」

御厨

「なるほど」

亀井

「やはり民間がお金を出せないのであれば、政府が出していく。少なくとも刺激になるものを補正予算や、本予算で組んでいくことをやらなきゃ。国民新党は、嫌われながらも、愚直に、今も主張しておる最中なんです」

野中

「政府は、国債発行にこだわって、何をする事が国民の窮状に応える事かという政治の基本が、分かってないと思うんですね」

亀井

「やはりマニフェストは、国民との約束だからやることは大事。しかし、そういう予算を編成していく事だけで、今の経済が、本当に上昇過程に入っていけるのか?」

御厨

「はい」

亀井

「よくこの内閣で、金よりも知恵だと言っている。それは確かに、知恵は出さないかん。しかし、知恵を実行するには、金もいることも事実なんでね」

御厨

「なるほど」

亀井

「ただ夢を描いただけのような、ブレインストーミングをやっておったって、現実はドンドン大変な状況になるぞと」


― 補正予算の中身は?やはり公共事業なのか?
野中

「雇用対策をやるやると言って、補正予算でも言われてますが、いくら雇用の助成金を組んでも、働く仕事需要がなければ、それは響かないんですよ生活に、そして景気も良くなってこない」

御厨

「はい」

野中

「やっぱり悪い悪いと言いながらも、公共事業にぐっと予算を組んだら、日本の景気は変わってきますよ。そういう働き場ができますから」

御厨

「なるほど」

野中

「今は、働く場所がなく、そして、ハローワークにも行く気がなくなったから、失業率は、多少上がっているだけで、やはり公共事業の効果、この基本をみんながやっぱり知って欲しいと思います」

亀井

「今は、いわゆる必要な公共事業でも、公共事業の名がつくとダメ。マスコミもそうでしょ。民主党政権にも、この雰囲気があるんです」

御厨

「なるほど」

亀井

「だから、私は、鳩山首相に申し上げた。北海道はどうするんだ?東北は?九州は?沖縄は?」

御厨

「はい」

亀井

「そういう地域にあって、すぐに中小零細企業の仕事になるものが、民間から出てこないのであれば、政府支出で、直接需要を創設するということを、おやりにならなければいかんですよと」