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第二七五回('09年11月1日 放送)
 「さあ国会が始まった」
 〜大丈夫か鳩山丸〜
 ゲスト: 野田佳彦 氏 / 増田寛也 氏

― 「事業仕分け」で大切なことは?
御厨

「ムダ削減ですが、仕分け人の人選でゴタゴタしただけに、結果を出さないと鳩山政権に傷がつきますよね?」

野田

「もともと我々は、マニフェストでいろんな事を言いましたが、初年度は7.1兆円の財源が必要で、それは、ムダを省いて組み替えていくという事を言いました。これは、自民党や公明党からいつも財源論を言われた時、その約束をしました」

御厨

「はい」

野田

「ですから、これは単なる7人の仕分け人だけじゃなくて、それこそ職につくかは、別にして、総力をあげて政府・党でやっていかなければいけないと思っています」

御厨

「増田さんは、知事時代に事業仕分けを経験されていますが、どこに注意したらいいのでしょう?」

増田

「事業仕分けは、最終的に予算をつくる時のひとつの参考意見なんですね。仕分け人が、特に権限を持っているわけではありせんから」

御厨

「そうですね」

増田

「私は、むしろ役所の職員にある種の『気づき』を増やしていく場という風に思って、みんなが公開討論の場で、お互いに議論することで、本当に必要性がどうか?ということを、職員自身が気づいて欲しいと思います」

御厨

「なるほど」

増田

「あとは、結局、予算をつけるのは、最終的に査定権者である財務省にあるわけです。だから財務省と、一方で刷新会議なり、仕分け人と呼ばれる人たちがどういう役割分担を果たすのか、あるいは、仕分け人の権限根拠はなんだろうかという所が、ちょっと曖昧で」

御厨

「そうですね」

増田

「事業仕分けは、オープンな公開の場でやるのですが、本当にオープンにすべき所は、仕分けを受けて、政府の中で予算をつくるところです」

御厨

「なるほど」

増田

「そこで、もし仮に、仕分け結果と違う結果が出たら、誰がどういう考え方で違う結果にしたのか、あるいは仕分け通りやるのなら、どんな判断でこうやったという事をちゃんと説明しなくちゃいけないと思います」

御厨

「そうですね。そこはポイントですね。野田財務副大臣、いかがですか?」

野田

「今回の予算編成を通じて、国の資源配分が変わったと、これが政権交代の醍醐味だと、実感していただくために全力で頑張ります。また、事業仕分けというのは、対象が200数十の事業ですが、国がやっている事業は3000近いです」

御厨

「はい」

野田

「この200数十の事業で出てきた観点を横に広げていって、さらにムダの削減をするのが我々の役割だと思っています」

御厨

「なるほど。仕分けで出てきた観点で、対象にならなかった他の事業も見直していくということですね」

野田

「マニフェストでも、例えば高速道路の無料化6000億円。これはまだ高いんじゃないかと思っています。そういうところを切り詰めていく努力をしながら、ご期待に応えていきたいと思います」