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第二五四回 ('09年5月31日放送)
 「麻生・自民党 VS 鳩山・民主党」
 〜そして、日本郵政・社長人事は?〜
 ゲスト: 野中広務 氏 / 増田寛也 氏

― 日本郵政・社長人事問題に
御厨

「かんぽの宿以来のこの対決。鳩山大臣は怒ってますけども、どうご覧になります?」

野中

「いや〜立派ですよ。良くやってくれてるなと頼もしく思ってます。郵政の人事は、最初から筋を間違っていたと思うんですよ」

御厨

「と、言いますと?」

野中

「最初は、生田さんに社長をお願いして、筋道を引いて、生田さんは全国を多く歩かれて、地方の特定郵便局長とも交わって、そして次の組織に行く直前に、西川さんが出てきたでしょ。それにはね、色んな話があります」

御厨

「なるほど」

野中

「この話が壊れてきたら、中からほころんできますよ。一番大きな問題は、最初から関わってきて、広告業界の問題等が、やがてこの結末の後、出てくるんじゃないかなと、私はそういう風に思ってますけど」

御厨

「そうですか」

野中

「まあ、なんたって鳩山君が総務大臣として頑張ってくれるように、心から激励をしたいと思ってます」

御厨

「増田さんは、前総務大臣ですから、お詳しいかと思いますけど、いかがでしょう?」

増田

「恐らく鳩山大臣は、色んな関係の政治的な立場とか、政治的な考え方で発言をされている。かなり感情を込めてた言い方をしてるんですね」

御厨

「なるほど」

増田

「国民の皆さんの立場から見れば、総務大臣ですから、郵政を監督する立場にあるんで、普通に総務省内で、個別に呼んで 話しをすればいいのですが、それが、外に向かって発言をしてますよね」

御厨

「そうですね」

増田

「相当、根深い対立が色んな意味であるんじゃないかと。ですから西川さんの背後にいるところ、それから総務省の鳩山さんの背後にいるところ、色んな立場の人達が、結局、一方で西川さんを推そうと思ったり、また別の思惑の人達も西川さんを降ろそうと思ったり、なかなか複雑だと思いますね」

御厨

「なるほど」

増田

「『かんぽの宿』の手続きでも、どうも訳が分からないところがありますよね。ですから選んだ過程で、色々総務省に指摘されてるところなんで、西川さんがそういった疑問に答えるべきと言うのが出発点としてあると思うんです」

御厨

「そうですね」

増田

「そして、もう一方で、鳩山さんの背後にもですね、かんぽの宿など、ああいう施設を作った体質に乗っかってる方々も いるんではないか。ですから、そのあたりをもっと明らかにする事が、重要じゃないでしょうか」

御厨

「なんとなくこのままだと、ちょっと訳分からないですね」

野中

「ちょっと訳分からないどころか、誰のものだったんだと。国民のものであると。それを民営化したからと言って、切り刻んで、特定の人に売ることが、民営化の実をあげるみたいな錯角に陥って。最後は、調べてみたら特定の利権屋に踊らされてますよ」

御厨

「6月29日の株主総会がリミットですけども、野中さんどういう結末になると?」

野中

「誰がその役目を果たすのかなと、誰か入らなきゃドンパチやって、恐らく株主総会は計画されてやってくるでしょうけど、鳩山大臣は『首を切られても判を押さん』と言ってるから」

御厨

「そういう時の調整というのは?」

野中

「彼の調整役というのは、非常に難しいですよ。やわ〜とした人ですけどね、どっかに強い頑固たるものを持ってますから」

増田

「私も、誰が調整役に入るか、さっぱり分かりませんね。どういう結末かも全く分かりません」

野中

「とにかく、全部キチンと後ろを調べてみて、郵政を利権の巣にしてきた、そういう正体を国民に見せてくれなければ。 真相にメスを入れてくださるという様にして欲しいと思います」