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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第二二一回 ('08年10月5日放送)
  「激突!どうする麻生自民、どうする小沢民主」
  ゲスト: 塩川正十郎 氏 / 武村正義 氏

― 米国発!世界同時株安に
武村

「日本もバブルがはじけて、巨大な不良債権で大騒ぎしましたが、非常によく似てますね。当時、私は大蔵大臣でした。住専が日本経済の一番悪い病原だということで、最後は6850億円の公金を決断させて頂いた」

御厨

「そうですね」

武村

「実はあの時マーケットは素直に反応して、2000円も株が上がったんです。しかし、貴重な税金を銀行の不始末に使うのはけしからんと、国民からは非難囂々、マスコミからもぼろくそに言われました。ちょうど今、アメリカでも同じ事が起こっていますね」

塩川

「最近、経済の血液としての『金融』という要素よりも、賭博性を帯びた『金融』になってますね。石油、鉱石、食料も投機的になって、ものすごい暴騰した。この暴騰した余剰資金が投機に回って、実態経済と違う方向に金融は動いてますよね」

御厨

「なるほど」

塩川

「ですから金融の動きだけで景気の判断をすると、狂ってしまうと思うんです。もっと緻密な事を見ていかないといけないと思います」

― 解散はどうなった!?
御厨

「所信表明、代表質問をご覧になっていかがですか?」

塩川

「のんきな議論をやってるなぁと思いますね。これだけ世界経済も動き、安全保障の問題も複雑になってきているのに・・・」

御厨

「最近、麻生さんは、政局よりも政策と、解散に二の足を踏んでいるような・・・」

武村

「麻生さん自身、就任直後は、解散の決意はかなり明確に語っておられたし、顔に書いてましたよね。ところが2〜3日経つと、すっと変わって。麻生さんのキャラクターからいくと、あまり尻込みしたり、後ずさるのは似合わない感じですね」

御厨

「これは、調査で大幅に自民党の議席が減るということが分かったから?」

塩川

「そこのショックが大きかったと思いますね。これまで政治は自民党だなという空気が強かった。だから選挙をしても、そんなに負けないぞと思っていたところが、実際に調査をしてみたら、ちょっと待てよという事だと思います」

武村

「ただ、政界ってのは与野党含めて解散風が吹くと、選挙区ではその気になってどんどん準備してますからね。11月中旬とかそういう修正はあっても、それをずっと延ばすことは、不可能じゃないかと私は見てますが・・・」

御厨

「そうですね」

武村

「麻生さんのご性格からすれば、あまり臆さない方がいいというか、逡巡されないほうがいいと思いますね。消費者庁とか、給油法案までやると、年明けまで 延びますから、麻生さんらしく、一定の決断を早い時期にされた方が良いと思いいます」